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2016年02月17日22:51

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NICHOLAS ANGELILCH / GOLDBERG VARIATIONS

二コラ・アンゲリッシュと読むのだろうか。
最近、若手がやたら録音してる気がするJ.S.Bach晩年の傑作ゴルトベルク変奏曲を聴いた。
この曲、最上級の名演にグールドの55年録音があり、この39分ほどの快速演奏と比較してしまうのだが、このアンゲリッシュは素晴らしい。
79分とグールドの倍の演奏時間ながら、元々グールドは繰り返しを省略していると言われているから、通常速度は79分でも納得。

しかし、長いのに全く退屈しない。
それどころか、物凄い躍動感があり、聴いているこちらまで活き活きとしてくる。

グールド特有のノンレガート…極めて滑らかに流れ快速特急で聴き終わると爽快感すら感じる演奏。
本来の作曲意図は不眠症で苦しむバッハの息子の 雇い主の子守歌替わりだったはずだが、グールドの55年録音は寧ろ寝起きにピッタリ来る。

アンゲリッシュは、32の変奏曲それぞれに意味を持たせるかの如く、非常に緻密な解釈をしていると思う。
各駅停車ではあっても駅間は快速、もしくはその駅間の地形に最適な速度を選んでいるかのようだ。場合によって景観の優れた場所では低速運転する…そんな余裕さえ感じると言ったら、分かってもらえるだろうか。

新しいタイプのバッハ弾きとして注目したい。
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