全開のRCカー走行テストにより、デメリットが露見した4WDシステム。
まず、4WDの構造から理解しましょう。
1番の原動機、2番の変速機の後に「トランスファー」という装置があって
前後に駆動を分けています。
ここで問題となるのが… 四輪車は普通、ハンドルは前だけ動きます。
よって、旋回中は前輪と後輪の通る場所が違います。(内輪差)
つまり、必要な回転数が前後で違ってくるので何処かで無理が生じます。
私のRCの場合、荷重の少ない前輪が早く回りたいのに回らないので
前タイヤと地面の間で、前後方向にスリップしているのです。
これじゃあ、横方向にタイヤがグリップしないのは当たり前。
タイヤと地面の間に摩擦が生じているので、この状態で走るとパワーを食ってしまい
走行速度が低下します。
これが「タイトコーナーブレーキング現象」です。
グリップが低い不整地や雪上ではさほど問題になりませんが
ハイグリップな舗装路だとこの現象がモロに出ます。
昔の4WD車は、必要な時だけ4WDにしてあとは2WDという切替式でした。(パートタイム式)
前後の回転差を吸収するために、前後の間にもデファレンシャル装置(センターデフ)をつけ
3つのデフを使う事によって、常時4WDで走れるようになりました。(フルタイム式)
82年ごろのアウディクワトロで、ラリー界にフルタイム4WDを持ち込んで
世間一般の常識を覆しました。
その後の4WDの進化は凄まじく、前後トルク配分変更や
2WDと4WDの切替を自動制御とかも生まれてきました。
私が初めて、普通のFF車に電動モーターで後輪駆動というシステムを見て
「そうか、この手があったか!」と思わず唸ってしまいました…
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