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2015年09月23日05:03

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大淀の松はつらくもあらなくにうらみてのみもかへる浪かな よみ人しらず

大淀の松はつらくもあらなくにうらみてのみもかへる浪かな
 よみ人しらず
 題しらず
 新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1433

「私――大淀の松は冷たい仕打ちもしていないのに、浦を見るだけで引き返す波のように、あなたは恨むばかりで事情を分かってもくれずに帰るのですね。」『新日本古典文学大系 11』p.417

伊勢物語七十二段。
伊勢集。
大淀 「大淀の浦」で伊勢国の歌枕。松の名所。
うらみて 「浦見」と「恨み」を掛けるのは常套。
かへる 伊勢物語では男が伊勢から「隣りの国へ行くとて」とある。
伊勢物語では逢うて逢わざる恋を恨んで去る男に女のやった歌。
「波に寄する恋」。

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