mixiユーザー(id:22841595)

2014年12月22日07:08

638 view

エクスタシーを伴ったトランス状態

 確か、90年代にNHKで放送されたTV番組の一つに、「オモシロ学問人生」という番組がありました。
 その番組では毎回、酒井ゆきえさん(←そう云えば、この人の名は久しく耳にしてないですが、どうしていらっしゃるのでしょうか)が、人生を懸けて興味深いものを研究しておられる学者先生の研究室等を訪ね、仕事の一端をいろいろ見せてもらうのですが、風呂ないし、入浴法について研究している学者先生が登場した回の印象は強烈で、今でもよく覚えています。
 残念ながら、その学者先生のお名前は忘れてしまいましたが、西田敏行がちょっとイっちゃったような顔をしていた記憶があります。
 この学者先生によれば、歴史上、各国の風呂にはそれぞれ異なった入浴法があるが、それらはいずれも、エクスタシーを伴ったトランス状態を追求する人類のあくなき叡智の結晶なのだそうです。中でも、日本のそれは、とくに発達した素晴らしいものであるそうで、どういう点で、そのエクスタシーを伴ったトランス状態が追求・実現されているのかを浴室、浴槽の構造から入浴法に至るまで、細かく説明してくださいました。
 まぁ、番組のタイトル自体、「オモシロ学問人生」というくらいですから、多少は、奇妙なものが登場して、そこに学者先生の学術的説明が加わるのが常だったとはいえ、その学術的説明において、これだけエクスタシーだの、トランス状態だのの言葉が頻繁に乱れ飛んだことはありませんでした。おまけに、そんな説明をちょっとイっちゃったような顔をした学者先生が、真面目な顔をして天下のNHKで行っていたわけですから、私は途中から可笑しくなって、笑い転げてました。

 なんで、こんな話を思い出したかといいますと、今日がゆず湯の日だからです。人によっては冬至と言った方が解りがいいかもしれません。
 最近では、冬至にゆず湯をする一般の家庭は減ってきているのかもしれませんが、温泉や銭湯ではちゃんとやってくれてますね。あれは身体がしっかり温まっていいもんです。まさにエクスタシーを伴ったトランス状態といったところでしょうか。
 ただ、日本の風呂は、確かにエクスタシーを伴ったトランス状態を追求するものではあっても、とくに冬場は、危ないようです。入浴中の死亡事故について耳にしたことがある人も少なくないでしょう。
 また、死亡事故にまでは至らなくても、大怪我をするケースもあります。有名なのは、ノーベル賞を受賞した朝永振一郎博士の例です。
 朝永博士は、1965年にノーベル物理学賞を受賞したのですが、国内で行われたそのお祝いのパーティで深酒し、すっかり酩酊してしまったため、帰宅後、風呂場で転んで肋骨を骨折してしまったのです。そのため、ストックホルムでの授賞式に出席できなかったのですが、その代わり、座布団を差し上げたくなるような名言を残してくださいました。
 「ノーベル賞を貰うのは骨が折れる」。
 
 本日のゆず湯、ノーベル賞や座布団を貰おうとしなくてもいいですから、どうぞ気をつけてエクスタシーを伴ったトランス状態をお楽しみください(^_-)-☆

4 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年12月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031