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2014年11月22日19:59

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今月のセインティア翔ネタバレ

★カティア&白銀聖闘士と対峙するマユラ!
千の目を持つ孔雀の舞を見よ!

stage16 アフロディーテ

マユラが小宇宙を燃やし立ち上がった。
『すさまじい小宇宙…。あれが…かつて聖域で女聖闘士の頂点に立っていたという、孔雀座(パーヴォ)のマユラ!』
聖衣を装着したマユラにゲオルクが声をかける。
「この一連の反逆行為…、あなたも関わっていたということか?」
「反逆などではない。わたしは聖闘士としてアテナをお護りしただけのこと」
「なに…?」
「カティアとやら。悪びれもせず教皇に寝返るとは、よくアテナの前に顔を出せたものだ」
マユラの拳から放たれた衝撃波がカティアを襲う。それをユアンが左腕の盾で防いだ。
「ボサッと突っ立ってるんじゃねえ!死にたいのか!?」
「…ほう、噂に聞く盾座(スキュータム)の盾。どうやらハリボテではないようだな」
マユラが闘技場に降り立つ。
「ハ…あんた見かけによらず血の気が多いな。真っ先に女を狙うなんて悪役のすることだぜ?」
「…フッ。下衆を討つのに男も女も関係なかろう」
ふたたびマユラの拳が二人を襲った。
「どけ。そのままでは自慢の盾が消し飛ぶぞ」
「チィッ…!」
だがそのマユラの動きを電撃がとめた。ゲオルクだ
「!」
「孔雀座(パーヴォ)のマユラ…。拳を交える前に説明してもらおう。あなたほどの者が…城戸沙織をアテナを認めたということか?」
「フッ、ひな鳥たちよ。真実は己の目で見極めるものだ。ただしひとつ忠告してやろう。その娘はアテナの聖闘少女(セインティア)の風上にもおけぬ面汚し。貴様らが庇う義理など微塵もない!」
「……」
カティアが言う。
「なんとでもいうがいい…。わたしは教皇に従うと決めたのだ!」
「フフ…よかろう。ならばさっさとかかってこい。わたしは反逆者だぞ」
「……」
カティアが歩み出る。
「やめておけ」
「!」
それを制したのはゲオルクだった。
「あの者…想像以上の使い手だ。お前など相手にもならんぞ」
「ゲオルク…なにを言っている。ここはわたし自身がケリをつける!お前たちが出張る必要はない!」
「男が二人居て女にケガさせられねえだろうが!お前の死体担いで帰れってのか!?」
ユアンがカティアの前で盾を構える。
「ユアン…しかし…!」
「いいから下がれ。余計なことはするんじゃねえぞ」
「ユアンが重力のバリアを作る。お前はその中で身を守れ」
「……」
「フ…男どもに守られるとは情けない。ならば三人まとめて引導を渡してやろう!」
「行くぞ!」
「ったく…!お嬢さんの世話はこれっきりだぜ!アストラルグラビテーション!」
「ガイスティブブリッツ!」
「…悪くない連携だ。だが甘い!秘儀、絢翼天舞翔!」
マユラの技がユアンとゲオルクを吹き飛ばした。
マユラがカティアの首をつかみ持ち上げる。
「お前を守ろうとしたあの二人に免じて聞いてやる。なにか言い残すことはあるか?」
「…う…」
「…今ならわたしの他に誰も聞かぬ」
「なにも…言うこと…など…ない…。殺せ…。もう…終わり…だ。アテナは…教皇の…手に…」
「…!」
『強力な星がアテナに近づいている…。まさか…山の結界が破られたのか!?』
雷が落ちる。
「!」
「おいおい…。あの程度で片づけられたと思われちゃ困るぜ…。こっちは現役で聖闘士やってんだ!」
ユアンとゲオルクが立ち上がった。
「悪いが…お前たちに構っているヒマはなくなった。見逃してやるからどこへないとでも行け」
「そうはいかぬ!」
ガカアッ
聖域。教皇の間。
そこでは黒い髪の教皇が沐浴していた。
『クックック…。やはり動いたな、孔雀座(パーヴォ)のマユラ。だが貴様の暗躍もここまでだ。すでに先の手を打ってあるとは思うまい』
教皇が沐浴場から上がる。
『わたしにそむき聖域から離脱した聖闘士は、いずれ全員消えてもらわねばならん。あと少しだ…』
腰布を巻いた教皇は沐浴場から出ると教皇の間の奥に足を踏み入れた。そこにはうつむき沈思する「嘆きのアテナ」のレリーフと石の寝台があった。
『あと少しでこの神殿にふたたびアテナが降り立つ…』
石の寝台の上には黄金の短剣が置いてある。教皇はそれを手に取った。
『そしてこのわたしの手で、今度こそ確実にその命を絶つ。そして、わたしこそが新たなる神となるのだ』
水音が響く。
『バカめ…。お前は神になどなれん…。城戸沙織のまわりに光輝く星々が現れているのが見えるだろう。その輝きに包まれることで彼女はアテナとして覚醒する…。お前はその時大きな報いを受けるのだ』
「またお前か…、鬱陶しい奴め。いくら星が集まろうとことごとく潰せばいいだけのこと」
『…できるのか?なかでもひときわ眩しく輝く…、神話の時代からアテナの傍に必ずあわられるといわれる星。何度消えかけてもふたたび輝きを取り戻す…。真の邪悪を討ち滅ぼす光を宿す星』
天馬星座の星が輝く。
『あの光を消すことなど…できはしない…』
「フン…、おもしろい。消せぬというのなら、力をもって粉々に砕いてくれるわ」
翔子は子馬座の聖衣箱を開けた。中にはオブジェ形態もとれぬままぼろぼろになった子馬座の聖衣が入っていた。
「うわっ!こ…こんなにボロボロだったっけ!?わたしの聖衣!」
ミライが言う。
「そーだよ…もしかして気づいてなかったのか!?」
「う…うん」
「つか、わたしの…って、お前はまだ正式に聖衣を授かったわけじゃねえだろ!」
「あ…そーだっけ」
「ま、こいつの修理は俺たちに任せて…。お前はすぐに修行再開だな。“聖域”から刺客は甘くないってわかっただろ?」
「うん…」
『さっきの白銀聖闘士…。まったく太刀打ちできなかった。マユラさんが来てくれなかったら、死んでたかもしれない…』
「…それにしてもさ。あのカティアって人…なんなの!?沙織さんがアテナだって知りながら、あんな風に襲ってくるなんてさ!」
腰を下ろした沙織の元に翔子が歩み寄る。
「私も…いまだに信じられませんわ。あのカティアが…」
美衣はシャオリンの手当てをしていた。
「…それほど、教皇の力が大きいということなのかもしれません」
沙織が言う。
「ねえ…教皇って、そんなに強大なヤツなの?」
「…ええ。聖闘士を統括する組織“聖域”の頂点に立つ絶対的な存在。アテナは聖域の神殿にいるものとされ、ほとんどの聖闘士たちが教皇に従っています。マユラのように真実を知るごく少数の聖闘士たちだけが、いずれ教皇を倒すため秘かにわたしに協力していてくれたのです」
「えっ…!?ごく少数しかいないの!?」
「そうです。銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)に出場した選手たちにもいずれ協力をあおぐつもりですが…」
『…みんな仲間だと思ってた…』
「そ…そっか。あ…!でもさ…、沙織さんが本当のアテナだってわかれば、きっと味方になってくれるよね。さっきはなんか調子悪かったみたいだけど…沙織さんの小宇宙をちゃんと感じれば、どっちが正しいかなんてすぐにわかるし!」
「……」
「え…?どうしたの?」
「…それは難しいですわ。先ほどの戦いで確信いたしました。今…沙織様の小宇宙は失われています」
「…えっ!?小宇宙が失われてる…って、どういうこと…!?」
「おそらく…エリスとの戦いで、わたしの身体の限界を超えて小宇宙を発動させてしまったからだと思います」
『え…』
「あのような激しい戦いの経験は沙織様にとって初めてのこと。お身体やお心に大変な負担がかかっていたのですわ」
『小宇宙が消えた…?そんなことって…』
「アテナ、車の用意ができました」
シナトが声をかける。
「わかりました。ではすぐに戻りましょう。マユラの帰還を待ちたいところなのですが…、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)を中断させるわけにはいきません」
その時、翔子の目の前に真紅の花弁が落ちた。
『バラの甘い香り…。あれ…?』
花弁が雨のように降り注ぐ。気がつくと、沙織も美衣も気を失って倒れていた。
『なに…これ…!?うまく…喋れない』
「あ…?み…んな…?」
『感覚がおかしい!邪精霊(ドリアード)の花とは違う…。このバラは一体…!?』
翔子も花弁の中に倒れた。
降り注ぐ花弁の中、黄金の戦士が現れた。薔薇をくわえた美しい戦士。魚座のアフロディーテだった。
『黄金…聖闘士?なんて…美しい人…』
アフロディーテが沙織を横抱きにする。
「アテナよ。お迎えに上がりました」
『…え?』
「あなたはこのような穢れた場所にいてはならない。この魚座のアフロディーテ、聖域の神殿にお連れいたします」
翔子は何とか立ち上がった。
「待っ…て。沙織さんを…どう…するの…」
「往生際の悪い者がいるな…」
「う…、く…っ」
「きみたちのようなか弱い女子供が苦しむ姿は見たくない…。わたしのロイヤルデモンローズの香気に身をゆだねれば、陶酔のうちに永遠の眠りにつけるというのに」
「う…っ、ぜったいに…、行かせ…ないっ」
「…もう耳も聞こえて…いないか。その命、ひと思いに摘んでやろう」
バラのとげが翔子の身体を切り裂いた。
翔子は倒れ、バラが散った。
沙織が目を覚ます。気づくと彼女は石の寝台に横になっていた。
「!…?ここは…」
傍らの壁には「嘆きのアテナ」のレリーフがある。そのアテナ像を沙織は見上げた。
「…お待ちしておりました」
漆黒の法衣をまとった金髪の青年が現れ、沙織の前に両ひざをついた。
「…!あなたは…?」
「あなたに代わって…教皇としてこの聖域を治めておりました」
「え…」
「…アテナよ」
教皇の目から涙がこぼれた。
★ついに対峙するアテナと教皇!その涙の真意は!?


作者コメント:今年も新漬オリーブの季節が来たので、早速買い溜めています。大好物!


色々と怒涛の展開です。
沙織さんとサガが対面しちゃったよ。これまで原作と整合性をとってその隙間を縫うような話運びだったけど、これからどうなるのかな?
しかし白サガのキラキラ☆オーラ、半端ねぇな。
しかもサガの入浴シーンまでwサービスしすぎだろwネタ的には外せないんだろうけどさ。一応、全裸で教皇の間をうろつくことはせず腰布をまいてますよ、黒サガw

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