本日はアルナーチャラのディーパム大祭最終日、聖アルナーチャラ山の山頂に聖火が点火された。
そういえばオリンピックの聖火なんてのは「開会式」の時に点火される・・・のに、何だってこのディーパム大祭では「最終日」になって点火されるのか知らん?(笑)
アルナーチャラ山というのは、南インドの最大級の聖地の一つで「炎のエレメント」の聖地と言われている。
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アルナーチャラは、「山の姿をとってこの現象世界に顕現しているシヴァ神そのものである」なのだが、どういう経緯かというと、
そもそもはヴィシュヌ神とブラフマー神が「どっちが偉いか?」ということで喧嘩をして、勝負がつかなかったのでシヴァにその判定を仰ぐことになった・・・ところから話は始まる。
承知したシヴァは自らを「天地を貫いて屹立する、目も眩む様な巨大な光の円柱」に身を変じ、天上か地下かどちらでも良いからその先端を見極めたものの勝ちとする!と宣言した。
でまあどっちがどっちを探したか忘れたが、確かブラフマーは「見極めた」と嘘をついたのに対し、ビシュヌは「どこまで言っても果てがなく見極められなかった」と報告した。
で、結局は「正直に申告したヴィシュヌの勝ち」ということになるのだが、実際にはこの喧嘩を裁いたシヴァが一番偉い!という話だから、ヴィシュヌ派のヒンドゥにしてみればこの話はあまり歓迎されない・・・(笑)
で、この「巨大なる光の円柱」というのはあまりにも眩しく、また強烈な熱で周囲を焼き尽くすので、神々が「普通に拝することのできる姿」を採って欲しい!と懇願された・・・のをシヴァが承諾して「山」となることにした・・・。
これが南インド神話における「アルナーチャラの起源」という次第。
というわけで頂に火が燈されるというのは、「巨大なる光の円柱」としてのアルナーチャラを想起させるための神事・・・ということなのだ。
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私自身はこれまでに6度、この聖火の点火を見ているざんす。
数年前からはウェブカメラが設置され、リアルタイムでこの御山のライブ映像を見ることが出来るようになり、この聖火もネットを通じて拝めるようになったのは大変ありがたい↓
http://www.webworldcam.com/webcam-index.php?var=1692&site=http://www.arunachala-live.com
ロングの絵では分からないが、サイトの右上にある「Close view 」の方で確認できるざんすね(クリックすると拡大される)。
そして今年は弟子があちらに滞在している・・・今頃は推定30万人の大巡礼団に混じってギリ・プラダクシナ(御山の周囲13キロ半の巡礼行)していることであろう。
弟子は、「初インド」・「初アルナーチャラ」そして「初ディーパム」であるわけだが、これは信奉者にとってはなかなか得がたい強力なご縁である。
もっとも相変わらず弟子の「悪戦苦闘」は続いているようで(部屋の中に進入してくる蟻とかヤモリとかに・・・)↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1351561683&owner_id=17325185&comment_count=4
なかなか「ラマナ=アルナーチャラ」ということのリアルな実感までは得られていない様子であるが、まあしかし「初アルナーチャラ」で「初ディーパム」・・・聖火を拝み、その炎を仰ぎ見ながらギリ・プラダクシナしているのだからこれはもう十分ではあるのざんすよん!!(私は「初ディーパム」は4度目のアルナーチャラだった・・・)
またアルナーチャラは「効き目が遅い」ということでも定評?があり(笑)、後々になって「おおおお・・・・!!!」という体験に出くわすこともよくある話なのだ。
というわけで弟子にしても、現地では????としか感じなかった事があっても、実はアルナーチャラは魂の一番深いところにじわじわと浸透しているはずなので、
さあて奴が帰国してから将来どのような進展があるのか?・・・師匠としても大変楽しみざんすね。
聖火は10日間燃えている。
ただし夜だけ・・昼は消えてるので毎日点火されるのざんすね・・これも数年前からアシュラムでは有志たちが集まって「アクシャラ・マナ・マリ」を合唱しながら点火を迎える・・ようになった。
・・・とうわけで弟子はこの聖火に見送られてアルナーチャラを後にすることになるし、私の方はその聖火が点火される最終日に公演初日を迎えるのだ。
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