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2024年01月19日07:11

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クルマ0411 時代を先取り(LANCIA AUGUSTA)

イタリア車は一度しか所有したことがありません。それは、2013年10月28日に没した小林彰太郎氏が所有していた1926年式のランチア・ラムダ(本稿0024)。7人乗りの長大なクルマなのに運転し易くて、噂に違わず素晴らしかったですね。
高校生の頃は3.2ccほどのグローエンジンを搭載したランチア・ストラトス(本稿0161)のRCカーに夢中でしたし、世界で最初に"GT"を冠したランチア・アウレリアB20GT(本稿0381)は実に高性能なクーペ。
ボクはイギリス車党ですが、かようにランチアが大好きなんです。特にお気に入りなのは、どことなく上品な雰囲気漂うセダン(イギリスではサルーンと言います)。本稿0154 アッピア・0314 アプリリア・0403 アルデアと複数回採りあげていますが、また今回アウグスタを。

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ランチアは、1922年登場のラムダで既にモノコック構造を採用していましたが、アウグスタはそれが進化したフル・モノコックのボディ/シャシーを備えていました。1932年秋のパリ・モーターショーに出展され、1933年1月から市販されました。

アウグスタのセンターピラーがない観音開き4ドアは解放感抜群です。これは後のセダンにも踏襲されます。

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ホイールベース2650mm、車重850kgのアウグスタは、ラムダ以降ランチアが好んで採用したスライディング・ピラーによる独立懸架のフロント・サスペンションを備えていました(リヤは極めて一般的な、リーフスプリングが支えるリジッドのバンジョー・アクスル)。

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エンジンも、ラムダに搭載されて1922年に登場した狭角V型4気筒OHCです。アウグスタは1194cc(35馬力)。V型ですがシリンダーブロックはひとつで、掘られた4つのボアは狭角(22度)ゆえ少し傾いているだけです。

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ダッシュボードにはゲージやスイッチ類があちこち無造作に配され、時代を感じさせます。

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観音開きドアにセンターピラーはありませんから、いかにもアクセスしやすそうです。

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懐かしのセマフォー(腕木式方向指示器)。「アポロ」と称されることが多いですが、これは後付け方向指示器の商品名です。一般名詞ではありません。

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なお、アウグスタには2ドア・カブリオレも用意されていたいました。

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時代を先取りしていたアウグスタは、1936年1月に後継のアルデアにバトンを渡すまでの3年間に17217台生産されました。

ランチアは、フランスのパリ南東のBonneuil sur Marne(ボヌーイ・シュル・マルヌ)という地区にフランス工場をオープンしています(イタリア国外初)。アウグスタはここでBELNA(ベルナ)に名前を変えて1934〜38年に約3000台生産されました。2500台は通常のセダンですが、500台はシャシー状態でコーチビルダーに納車され、顧客の要望に応じたボディが架装されました。写真は一例です。

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