台所のシンク下のキャビネットに漂白剤入っていません?漂白は言うに及ばず、カビ取り・消毒・消臭・除菌・ウイルス退治などができるので重宝されている方も多いでしょうが、溶液が手に付くとヌルヌルしますよね。アレ、手の皮膚が溶けているんですよ。恐!
一般的な台所用漂白剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウム(水酸化ナトリウム+塩素)、それほど強力ってことです。
この劇薬が医療現場で殺菌に使われる場合は0.05%程度に希釈されますから皮膚には殆んど影響ありませんが、漂白剤では6%。別次元の濃さです。皮膚を溶かすのも宜(むべ)なるかな。
ところで、お手元の漂白剤には「まぜるな危険」の表示がありますよね。
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漂白剤と酸性の食器用洗剤(水垢取りに重宝する酢やクエン酸も)を混ぜると塩素ガスが発生します。これが有毒で危険なんです。死亡事故も起こっています。
このことは半ば常識になっていますので、まぁ漂白剤と酸性洗剤を混ぜる人などいないでしょうが、台所では他に恐いことが。爆発事故が起こっているのです。
ある主婦が油汚れ(酸性)を落とすためにアルカリ性の洗剤を使っていました。フライパンやコンロはもとより、手垢なども酸性なので家中で使っていたそうです。
物価高の折、その主婦は詰め替え用の大きなアルカリ洗剤パックを購入しました。いつも使っているスプレーボトルに小分けしようと思ったのです。
移し替えるために、昼食に飲んだビールのアルミ缶(ちょうどシンクにありました)を利用しました。柔らかい詰め替え用パックからスプレーボトルに直接入れるのは難儀(こぼれる)で、一旦アルミ缶に入れたのです。軽く水洗いして使った後、そのままシンクの端に。
しばらくして、やおらタバコを取り出してライターでシュポっと。いつものようにアルミ缶を灰皿にしようとましした。
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すると突然、缶が爆発!
破裂はしたものの怪我はありませんでしたし、シンクの中だったことが幸いしたのでしょう、火事にもならず。
どうしてでしょう?
アルカリ性洗剤が缶のアルミニウムと化学反応を起こして水素が発生したのです(本稿0458参照)。水素は極めて引火性が高いのでタバコの火で爆発したというワケ。
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