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2023年04月18日07:25

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小噺0407 リチウムイオン電池

モーター駆動の模型に、おこづかいを貯めてやっと購入した充電池(乾電池卒業!)を組み込んだ際、ソイツの取り扱いにはずいぶん気を遣いました。充電は電池を完全に使い切ってから、と。使い切らずに継ぎ足し充電をすると電池の使用可能時間がメチャクチャ短くなる現象「メモリー効果」ってヤツがありましたから。
これを起こさないよう完全放電するべく、意味なくモーターを作動させたものです。止まるまで。

このメモリー効果、苛まれる二次電池はニッケル・カドミウム(ニッカド=Ni-Cd)電池に限られます。だからそれとは異なる二次電池を使っている製品は継ぎ足し充電OK。
なお、二次電池とは充電して繰り返し使える蓄電池/充電池のことで、乾電池のように使い切りの電池を一次電池と言います。

最初に現れた二次電池はクルマのバッテリーでお馴染みの鉛蓄電池です。これは1859年にフランスのGaston Planté(ガストン・プランテ)が発明し、1881年にCamille Faure(カミーユ・フォーレ)によって改良されて完成したとされています。

https://images.app.goo.gl/Quwzhz4SPAfRW6rL7

その後、1899年にスウェーデンのWaldemar Jungner(ウォルデマー・ユングナー)が冒頭で採り上げたニッケル・カドミウム電池を発明しています。明治32年ですか、意外と昔からあるのですねぇ。

https://images.app.goo.gl/1xbgLom1u66fHHnHA

それから90年以上経った1990年にニッケル水素電池が、その1年後の1991年にリチウムイオン電池が販売されました。いずれも日本企業によります。

https://images.app.goo.gl/ub2dbR8pdoMFmUwd7

https://images.app.goo.gl/wiog2v1SXoigW6jV7

他に本稿0183で記したレドックス・フロー電池(数十万世帯に供給する電気を貯めておく大規模なモノ)や、キャパシタ(コンデンサー)などの二次電池がありますが、馴染みがないですね。

https://images.app.goo.gl/zghSmomvXuNmH2D16

https://images.app.goo.gl/Cyw4RdQ4eDTtVWwA8

さて、現在の主流はリチウムイオン電池ですね。大量の電気を蓄えられる上に高電圧を発生させることができます。これが出てきて生活が一変しました。コードレス家電しかり、EV(電気自動車)しかり。
この流れは加速し、リチウムイオン電池はこれまで以上に普及することは間違いありません。爆発的に。となるとその原料の供給が心配になります。

リチウムの埋蔵量は200年以上といわれ、海水中にも溶け込んでいることから、それ自体の枯渇は当分ないでしょう(枯渇する頃には別の技術が確立して新しい給電方法が開発されているに違いありません)。
しかし安定供給されるのかどうか。これはわかりませんが、何とかなるような気がします(楽観的?)。

それより、リチウムイオン電池に不可欠のコバルトの方が心配です(スマホ1台に約8g含まれています)。
世界の埋蔵量は50年(未知の鉱床が発見されない限り)と言われ、その65%がアフリカ中部のコンゴ民主共和国にあるとされています(他にカナダやオーストラリアでの埋蔵も確認されています。日本にも南鳥島周辺の海底に存在しているとか)。
現在の採掘は、政情不安定な世界最貧国の1つであるこの国に集中しているので、いつ供給がストップするかも知れずビクビクなんです。

また発ガン性があるので粉塵を吸い込まないよう対策が必要ですが、採掘環境が劣悪な同国の鉱山ではそんなことお構い無し。↓はシャバラ鉱山で子供たちがまったく無防備で働いている状況です。

https://images.app.goo.gl/BvJwUN2qYBzUrKiJA

https://images.app.goo.gl/wE7UoLdcoXPwcqrq9


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