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2021年03月06日11:58

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邦画限定!映画寄せ鍋レビュー

観たけどレビューを書いていない映画がたくさんあったので、簡単な感想をまとめたものを何回かに分けて書こうと思います。
今回は邦画のみに絞り、「映画闇鍋レビュー」としたかったのですが、邦画だけでしかも比較的最近の作品ばかりで全然闇鍋感が無いので、「映画寄せ鍋レビュー」としました。
どうぞ気楽に読んでください。

「メランコリック」
昨年、低予算ながら非常に評価が高く、静岡でも公開されたものの観に行けなかった作品です。
撮影期間10日間、予算300万円という規模でありながら、地方でも公開されるほどヒットしたという事で、あの「カメラを止めるな!」を思わせます。
あちらの方がビッグヒットはしたものの、こちらの方がよりシンプルな娯楽作として面白いと思いました。

東大を卒業したものの仕事に就かずブラブラしている男が、不純な動機で銭湯のバイトを始めたところ、なんとそこでは夜中にヤクザが殺した死体を処理する場所に使われており、うっかり目撃した彼が巻き込まれてしまう、というお話です。
前半は血生臭い内容の割には脱力系青春ムービーという感じで、死体処理現場の清掃に勤労意欲を持ち始める主人公に「頑張れ!」と声援を送りたくなりました。
それなりの給料がもらえるなら、こんな仕事ならやってみても良い、そんな気分にもなります。

終始能天気な雰囲気が漂うお話が、後半は一気に怖くなります。
この落差が素晴らしいと思いました。
主人公の彼女が随分都合の良い女で、最初はどうかと思いましたが、確かにこの話には必要な役割です。
「オイオイ」と言う様な結末も、素直に受け入れられました。
全員無名の役者の演技も皆良く、特に主人公の同僚を演じた彼は素晴らしいと思いましたね。

「ダンスウィズミー」
傑作(皮肉です)「犬鳴村」の主演でお馴染み、三吉彩花さんが主演のミュージカル映画です。
彼女のドSな雰囲気が大好きなので、犬鳴村には馴染まなかった彼女の魅力は、こちらの方がずっと活かされていると思います。
ダンスもキマっていると思いました。

ミュージカル映画としては結構パロディ的で、ミュージカル場面はあくまでも主人公の脳内、実際は・・・という感じが面白かったです。
問題は途中で明らかに失速するところで、全然踊らなくなってその辺で適当に大声で歌うだけになってしまい、お話もちっとも盛り上がらない部分はキツかったです。
はっきり言って、脚本が良くないと思います。
ユニークな設定(音楽を聴くとどんな場所でも踊り出してしまう催眠術をかけられる)だけで最後まで行くのは、やっぱり苦しいのです。

公開時はウルトラ大コケ大爆死映画として話題になりましたが、僕は結構楽しめたし、「俺ってミュージカル映画は基本的に好きなんだな」という発見もありました。

「宮本から君へ」
wowowで観ましたが、恒例のボカシ祭りが物凄く、結構重要なシーンでも何が行われているか分からないレベルなので「俺ははたしてこの映画を観たと言えるのだろうか」と考えてしまったほどです。
ちなみに、ピエール瀧元死刑囚にはボカシは入っていませんでした。

また、蒼井優が結構激しいセックスシーンの際にもまったくお乳が映らないので、これはここに物語のカギとなる事実が隠されているに違いない、とずっと注視していたのですが、実際は別の人物の股間の方を注視するべきなのでした。

原作は新井英樹の漫画ですが、同じ作者の映画「愛しのアイリーン」同様、非常に苦手な映画だと感じました。
相変わらず非常に独善的な世界観。
ただ、それに対する批判的な部分も含まれていたので、「愛しのアイリーン」ほど嫌な気持ちにはならなかったです。

役者は過剰な演技を存分に出来て、とても気持ち良かっただろうと思います。
そういうものを見たい人にはたまらない内容だと思います。
終盤の、高層での対決シーンはなかなか迫力がありました。

「ダイナー」
平山夢明の原作小説はかなり前に読みましたが、非常に面白いエンターテイメントだと感激したし、これは映画にしたら面白くなるぞ、と思いました。
今思えば、これは非常に楽観的な見込みであったと反省せざるを得ません。

蜷川実花監督の映画はあまり観た事がありませんが(ヘルタースケルターは途中で観るのを止めてしまった)、完全に彼女の作品になっているそうです。
もう記憶がおぼろげですが、原作を読んだ際の印象は微塵も蘇らず、完全に別物として観られたので、怒りや失望は無かったです。
とにかく、映像や美術、ふざけた演出には物凄いこだわりを感じましたが、結果として映画が面白くなるかどうかには興味が無いのだろうと感じました。

主演がカイジというだけで、正直期待はありませんでしたが・・・。
ただ、大馬鹿な子を演じた玉城ティナのコスプレが素晴らしかったので、プラマイゼロです。

「こぼれる」
アマゾンプライムビデオで観られる30分の短編映画です。
前半はただの退屈な会話劇ですが、終盤にはアッと驚くサイコ展開が待ち受けています。
予告映像を見るとほぼネタバレになるそうなので、短編ですから本編を一気にご覧ください。
複雑な内容ではありませんが、タイトルも含めて考察する楽しさもある面白いスリラーだと思います。

「スマホを落としただけなのに」
途中まではなかなか面白かったのですが、犯人が誰か分かった途端、犯人が類型的なキチガイ演技を始めてしまったのには興醒めでした。
きっと犯人役の人は監督から「オイ!幼児から後期高齢者まで、全員がお前をキチガイ殺人鬼だと分かる演技をちゃんとしろ!もっとおおげさに、気持ち悪く!そうしないと、お前の家族は死んでしまうぞ!」などと恫喝されながらやったのでしょう。
クライマックスに意味も無く遊園地が出てきたり、本筋とあまり関係ない無茶な真相が登場したりと、終盤で一気に脱力する事が続出してしまいました。
盛り上げようと頑張った事が、盛大に空回りしている感じがして惜しかったです。

「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」
羊たちの沈黙を始め、色々な有名作品を想起させる設定が多く不安にさせますが、結果としては前作よりも良かったと思います。
同じ様な話になるかと思いきや、結構違う内容で、話もずっと複雑になっています。
ヒロインの白石麻衣さんは変態に襲われる役がものすごく似合っています。
なかなか体当たりの演技で好演していたと思います。
今後も、たくさんの変態やキチガイにヌラヌラと襲われる役をたっぷり演じて欲しいですね。

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