救う神あり

ＳＮＳが知らせてくれたので思い出したのだが、実は１年前にとんでもないヘマをするところだった。年明け早々だから泥酔しない程度に切り上げ、郡山の安ホテルへ。でも、飲み足りないから、途中でファミマに寄って寝酒を確保した。レジを支払いを済ませた５分後くらいだろうか、「お客さん、お客さん」と追いかけてくる人がいる。実はレジでサイフを置き忘れ、それを届けてくれたのだ。

本人はまったく気が付いておらず、ただただ「ありがとうございます。すみません」の平謝り。財布には現金だけでなくクレジットカードなども入っており、新年早々それがなくなると大変な事態になるところだった。まさに救う神あり。驚いたのは追いかけてくれた人の言葉が、明らかに中国語だったこと。日本人は一方的に偏見を持ちがちだが、こんな優しい外国人労働者がいるなんて。心の中で何度も何度も感謝の気持ちで手を合わせた。

こういうポカは誰でも１度は経験があるはずだが、冷静に振り返ると２つの理由があったと思う。１つは私が黄緑色の派手なダウンを着ていたこと。そうでなければ店を離れて追う気にもならなかっただろう。そして、たまたま店に客らしき人がいなかったこと。もし２人もレジ前に客がいたら、完全にアウトだった。人生にはいいことも悪いこともあるが、齢を重ねるほど慎重にならねば。ＳＮＳがそれを思い起こさせてくれた。