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2019年11月28日02:48

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「ジョーカー」観ました

「ジョーカー」Joker (2019/アメリカ)

「もしもケン・ローチがバットマンを撮ったら?」みたいな感じでした。
観るのが遅すぎてだいたい想像ついちゃったせいかな?
あまり乗れませんでした。

ジョーカーの始まりの物語なのですが、このアーサーという人物がなるジョーカーはジャック・ニコルソンではないだろうし、もちろん絶対にジャレッド・レトではないし(あれはもう笑ってもいなかったしなwww)
だからヒース・レジャーってことだろ?
もう後発のバットマン映画は「ダークナイト」に寄りかかり過ぎやろwww
それはおまえの手柄じゃないからな!!

でも「ダークナイト」のジョーカーは正体不明なんだよね。
「俺がどうしてこんな風になったか?」の話の内容が語るたびに違うんだから!

そう考えるとコレ、ジョーカーの始まりの物語にしてはストレート過ぎるというか…
アーサーを次々と追い込んでいく不幸の数々はすべてあからさまに外部的なモノで“彼の内面の闇に迫る”わけではないうえ、「そりゃまあそうなるわな」というくらい畳みかけてくるのでわかりやす過ぎる。
ではついにジョーカーとなった彼がとんでもない何かをやらかしてくれるのか?といえばそうでもなかった。
せっかくコミックのヴィランなら最後はもっと飛躍してほしかった気がします。
それをやらないってことは現実に寄せたかったってことなのでしょう。
つまりジョーカーを使ってその背後の社会のほうに焦点を合わせてある。

今のアメリカでこの内容が相当にヤバいのはわかります。
アメリカで賛否が分かれて大騒ぎになったのも当然でしょう。
それをやっちゃうアメリカ映画って素敵。

でもなんていう? ある意味悪趣味。
ラストのゴッサムの描写は扇動してるのか?そうじゃないのか?
どちらの側に肩入れするのか?
ロバート・デ・ニーロと禅問答でもあるのかと思ったらとっとと射殺してしまったしな。
投げっぱなしにしてる。
そこで「いやこれはバットマンのジョーカーの物語だからね」とトボけてみせるのってどうなの?

いやそもそもね、ゴミ収集のストライキとか街の大掃除に乗り出すであろう市長とか
ゴッサムの描写がもう80年代のニューヨークそのままなので(劇中の映画館で「ミッドナイトクロス」がかかってるので1981年?)僕としては「これ昔のハナシじゃん」と思ってしまった。
これを現代のアメリカの状況に重ねることは、僕にはむしろ難しかった。
だからなんだかね〜“どっちつかず”なんだよな。


みんなみんながおとなしく従ってるせいで、とりたてて不幸な境遇にあるわけでもなく、別に気が狂ってるわけでもなく、ちょっとみんなに合わせられないだけの陰キャが勝手に引きこもって逆恨みを募らせ、何の関係もないひとびとを無意味に刺し殺したり焼き殺したりする日本の現実のほうがずっとずっとコメディだよ!って思いながら観てました。


ホアキン・フェニックスの芝居は良かった。
普通のひとが追い詰められていく様を鬼気迫る表情で見せ、そしていっそ狂ってしまったほうが心が軽くなったっていう様を僅かな表情で仄めかす抑制のきいた演技。
「別にオーバードーズで死なんでもジョーカー演じられるよ?ヒース」ってのも証明した!!
まあホアキン・フェニックスは普段から狂ってるからなwww

ずっとタバコ吸ってるのも良かったよ。


…ところで“DCエクステンデッド・ユニバース”はもう止めちゃったってことなの?
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コメント

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