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58番、
「はやぶさ大集合」と題した、ギミックが満載の作品です。今回「プラッツ/PECO賞」と「オーディエンス賞」を受賞しています。
若桜鉄道の隼駅があって、ホームにはブルートレインのはやぶさ号が静態保存されています。駅前にはスズキのバイクである隼がターンテーブルに乗って展示されていて、そのシートには鳥のハヤブサがとまっています。
そして上空には、小惑星探査機のはやぶさまで浮かんでいますよ!
ベースボードの内部には電池やケーブル・機器類がぎっしりと詰まっていました。
59番、
現在は廃止されている、夕張鉄道の新二岐駅をモデルにした作品の様です。
廃止される前の時代を模型化したのではなく、現在も現役で使われている世界をイメージしているのでしょうか?線路際には野生の鹿もいます。
60番、
京王線の多摩ニュータウン辺りをイメージした作品の様です。明るい色使いがそれらしい感じですね。
61番、
東海道本線と国道1号線の一般道と西湘バイパスが平行している、国府津海岸の辺りをモデルにした作品です。
視点を下げると、一般道とバイパスの間に海が見えて、まるで東海道本線の車窓から眺めているみたいですね。
62番、
ニュータウンの朝をイメージしたという作品です。
丘陵地を開発したらしい地形や、直線の道路で直角に区切られた区画から、東京の西部辺りを連想しました。
63番、
上越線の上越国際スキー場前駅を再現したモジュールです。私は子供の頃からこのスキー場をよく利用してきたのですが、実物らしい雰囲気がよく出ていると感じました。
雪の表現も、水分が多くて重そうな上越の雪らしい質感が出ていますね。
64番、
新郎と新婦の2人だけによる結婚式が行われている教会と、川を挟んで桜が咲いている丘のあるモジュールです。満開の桜と丘の緑、教会を囲んで咲いている赤い花に青い川と、とても色鮮やかな作品ですね。
65番、
家族全員で作ったという、田舎の駅を中心とした情景のモジュールです。今回「北野工作所賞」を受賞しています。
66番、
中央本線をイメージしたというモジュールです。昨年に行われた「T-TRAKジオラマコンテスト2018」にも出ていた作品ですね、複線化と線形改良によって廃線となった旧線の跡が表現されています。
67番、
温泉街にある駅をイメージしたモジュール、昨年に行われた「T-TRAKジオラマコンテスト2018」にも出ていた作品です。ガランとした駐車場やパチンコ屋さんがある駅前は、どこかひなびた雰囲気が漂っていますね。
68番、
叡山電鉄の二ノ瀬駅をモデルにした作品です。まだ紅葉していない時期の写真を背景にしているので、ホームのすぐ後ろに生えているモミジがよく映えますね。
背景板を垂直ではなく傾けて設置していて、少し上から見下ろす様な角度で眺めると奥行きが感じられます。
69番、
肥薩線の嘉例川駅を再現したモジュールです。全体的に彩度を落とした色使いで、ローカル線の駅らしい落ち着いた空気が感じられます。
視点を下げて眺めると、自作の駅舎はホーム上屋の柱などが繊細に作られている事がわかります。背景との一体感も高くて、とても実感的に見えますね。
70番、
信号場に降格されそうなローカル駅を、TVが取材している最中の情景だそうです。北海道辺りの無人駅を連想しますね。
71番、
アメリカのグレイシャー国立公園内にある、グレイシャー西駅を再現したモジュールです。一昨年に行われた「T-TRAKジオラマコンテスト2017」にも出ていた作品に手を加えたものだそうです。
72番、
アメリカ・ロサンゼルスを走るメトロの、フリーウェイの上下線の間を走行している区間をイメージした作品です。右側通行の道路を走っているタンクローリーやスクールバス、ピックアップトラックなどの車がアメリカらしさを感じさせますね。
一般公募による作品は以上です。そろそろお昼なので、買ってきたおにぎりを食べようと屋上に上がりました。
羽田空港のすぐ近くなので、着陸する飛行機がひっきりなしに目の前を通り過ぎていきます。
ここからは協賛企業などによる作品を紹介していきます。まずは「やまのは工房」、
これは一昨年に行われた「T-TRAKジオラマコンテスト2017」にも出ていた作品ですね。道路を単調な直線にせず、ゆるやかなS字カーブを描いている辺りが巧みでプロらしいと思います。
こちらの2作品も、粗さが全く無くカッチリと仕上がっていました。
次は「さかつうギャラリー」、
私もよくお世話になっている、ジオラマ素材やミニチュア人形などの専門店です。
お寺を題材にした、落ち着いた雰囲気のコーナーモジュールを出品していました。
特に地面の質感や植物の表現が素晴らしく、さすが専門店という感じですね。
こちらはT-TRAKモジュールではなく、
昨年に行われた「第4回 池袋鉄道模型芸術祭」にも出品されていたレイアウトです。これは、国内における鉄道模型雑誌の代表的な存在である「鉄道模型趣味」にて毎年行われている「TMSレイアウトコンペティション」の第1回最優秀作品を修復したものなのですよ。
1979年に受賞した作品なのですが、当時とは違ってレイアウト制作に使える製品や素材などが豊富な今日でも、このレベルのレイアウトを作れる人は少ないのではないでしょうか?
今回このレイアウトは、スマートフォンやタブレットで本物の運転台を操作する様に車両を動かせるアプリ「TRAIN TECH」のデモ用としても使われていました。これがなかなか楽しくて、平日の日中なので他にお客さんが少ないのをいい事に、ずっと遊んでしまいましたw
そして過去の受賞作品も(全てではありませんが)、他のモジュールとは連結せずに独立して展示されていました。まずは2017年のグランプリ受賞作、
満開している桜並木の下には屋台が立ち並んでいる、お祭りの情景を作ったモジュールです。桜は国内のジオラマでは題材にされる事も多いのですが、やはりグランプリ受賞作はそれだけに頼っておらず、他にも見どころが多い作品になっていますね。
視点を下げて見ても、情景を構成する要素が完全に遮られたりせず見え隠れする様に配置されていて、非常によく考えられている事がわかります。LEDによる電飾も、賑やかさや華やかさが感じられて効果的ですね。
次も同じ作者さんの手による、2018年のグランプリ受賞作です。
前のモジュールとは連作にもなっているらしく、情景が自然につながる様に作られています。
前作がお祭りという非日常的な雰囲気なのに対して、一見すると同じ様に桜が咲いていても、こちらは少し日常に近い落ち着いた雰囲気が感じられますね。
次は、2018年の「パーミル賞」と「TK WORKS賞」の受賞作です。
手前側に建っている戦後の復興住宅と、奥の近代的な集合住宅との対比が印象的でした。
古い住宅の色使いや質感が、実に素晴らしいですね。
このモジュールを昨年に見た時には、正面だけではなく横や裏側からも眺めてみたいと思ったのですが、今回は単独で展示されていたのでそれが叶いました♪
続いて、2018年の「リキテックス賞」の受賞作です。
なるほど、山水画の世界をモチーフにしていたのですね。
岩山は決してすごく高い訳ではないのに、もっと高く作られた作品よりも高低差を感じさせられる地形の構成が非常に巧みです。
こちらは、2018年の「みにちゅあーと賞」の受賞作です。
手前側から奥に向かって情景が高くなっていく、見る方向がある程度限定されてしまうモジュールにおけるお手本の様な作品ですね。
坂の街と聞くとニュータウンなどを想像する事も多いのですが、これは建っている住宅や擁壁などの雰囲気から、下町と山の手の境目辺りを連想しました。
最後は、2018年の「北野製作所賞」の受賞作です。
その時には背景板がありませんでしたが、今回は海に沈む夕日の背景がつけられています。やはり背景があると奥行きが感じられて、印象が全然変わりますね。
この作品も横や裏側からも眺めてみたいと思ったので、顔を近づけて覗き込める様になっていて良かったです。
という訳で、これにて全作品の観賞が完了しました!第1回目から3年連続で見に来ていますが、年を追うごとに全体的な作品のレベルが目に見えて上がってきていて、今後も非常に楽しみなイベントです♪次回以降には、ぜひ私も旧作ではなく新作で参加したいものですねえ・・・
鉄道模型モジュールLAYOUT AWARD 2019 完
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