mixiユーザー(id:17423779)

2018年03月15日05:26

1582 view

ほのかにも風はふかなん花すすきむすぼほれつつ露にぬるとも 女御徽子女王

ほのかにも風はふかなん花すすきむすぼほれつつ露にぬるとも
 女御徽子女王
 題しらず
 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 348

「ごくかすかにでも風は吹いてほしい。たとえ美しい薄の穂がそのため靡きもつれて、こぼれ散る露に袖がぬれようとも。」『新日本古典文学大系 11』p.114

斎宮女御集によれば父宮の喪で里にある時、村上天皇に奉った贈答歌群の一つで、二句「風はつてなむ(風は告げじな)」とある。村上御集にも。
家集によれば花薄は嘆きに沈むわが身の譬喩で、自分の悲嘆のさまを風に託して天皇に伝えたいという歌意であるが、本集[新古今和歌集]では風に揺れる尾花の姿態をめでた歌と解される。
「薄」の歌。

徽子女王(斎宮女御)(きしじょおう(にょおう) 929-985)平安時代中期の皇族、歌人。醍醐天皇第四皇子重明親王の子。天慶元年(938)、伊勢斎宮。同八年、退下。村上天皇(926-967)に入内、女御。
拾遺集初出。新古今十二首。勅撰入集四十五首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では式子内親王と番えられている。
http://bit.ly/19CiwjN
http://bit.ly/19CikAZ

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する