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2018年02月25日01:34

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「ルイの9番目の人生」を観ました



「ハイテンション」や「ヒルズハブアイズ(サランドラのリメイク)」「ピラニア3D」等のフランス製鬼畜スプラッター映画で名を馳せたアレクサンドル・アジャ監督の最新作です。
ハリポタのメガネが主演の「ホーンズ」がイマイチだった上、似たようなファンタジー系の映画だったのでどうかと思いましたが、こちらは文句なしの傑作でした!

この映画の内容については限りなく触れないようにします。
ジャンルについての説明も本来はしない方が良いので、興味のある人は読まない方が良いでしょう。
特にヤフー映画レビューとかは、ネタバレと「始まって2秒で犯人が分かったのでクソ」しか書いてないお決まりのゴミレビュー大会なので、一切読まないのが吉。
本当のミステリーファンは、犯人が分かるか分からないかでは無く、ミステリー映画としての志を買うのです。

この映画、始まってすぐは完全にファンタジー映画調です。
主人公が何度も死にかけた場面がコミカルに描かれるので、子供向けの映画かと思わされます。
でも、最後まで観ると分かりますが、これは完全に大人向けの内容です。
しかも、かなり重く厳しい真相があるのです。

この映画は場面ごとにカラーが変わるので、戸惑う方が多いと思います。
一体何のジャンルなのか?
コミカルだったりホームドラマだったり、ファンタジーだったり時には(得意の)ホラーテイストだったり。
実はこれ、複数の人物によるいくつかの視点から描かれるためなのですが、そういった事は映画を観ている最中は気にせず、存分に混乱して構わないでしょう。

軸となっているのはミステリーな部分ですが、普通の事件ものでは無いので抵抗を感じる人もいると思います。
ポイントはなぜ9回も死にかけて、まだ生きながらえているのかという事ですが、ここまで論理的な理由があるとは思いませんでした。
ミステリーとは、「犯人が誰か」だけでは無いのです。

とても丁寧に作られているので、途中テンポが悪く退屈になる部分もあるかもしれませんが、結末まで観れば納得の面白さです。
奇抜で挑戦的な作品ながら、ドラマ部分でも巧みに観客の心を掴む事に成功しています。
アジャ監督の新たな代表作と言えるのでは?
もうゲテモノホラー監督とは呼ばせねえよ!という気概を感じますが、まだピュアなホラーもお願いしますよ。

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