mixiユーザー(id:17423779)

2018年01月15日05:12

1193 view

伏見山松のかげより見わたせばあくる田のもに秋風ぞふく 皇太后宮大夫俊成

伏見山松のかげより見わたせばあくる田のもに秋風ぞふく
 皇太后宮大夫俊成
 百首歌たてまつりし時
 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 291

「伏見山の松の木陰から見渡すと明けゆく田の面にいま秋風が吹いている。」『新日本古典文学大系 11』p.99

正治二年(1200) [後鳥羽] 院初度百首。
伏見山 山城国の歌枕。和歌初学抄[平安時代後期の歌人藤原清輔 1104-1177 による歌学書]「寝るにそふ」とあり、「あくる」とは縁語。「伏見」は地名と臥して目覚めた意の掛詞。
小暗い木陰から山下にひろがる伏見の田の面(稲の穂波)を望んだ叙景。
参考「山城の鳥羽田の面を見渡せばほのかにけさぞ秋風は吹く」(曾禰好忠 詞花 秋)。
「立秋」「初風」の歌。

藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)1114-1204)定家の父。
詞花集初出。千載集撰者、千載入集三十六首。『六百番歌合』判者。
新古今入集七十二首。勅撰入集四百二十二首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原行平と番えられている。
小倉百人一首 83 「世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる」
http://bit.ly/WBaPKp
http://bit.ly/165RuQ6

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する