mixiユーザー(id:4056483)

2017年09月19日10:18

40 view

片隅03

南阿蘇・ひなた文庫店主竹下恵美さんと、日田市の映画館・リベルテの支配人原茂樹さんは、地域に文化を根付かせようという前に、周囲との情のこもったコミュニケーションを取られている姿勢に感心した。

菅野樹さんの小説「ひとかりしちろ」は、時代小説。言葉が喋れない剣士七朗と混血の富松、本来は高い身分にあるあぐりという少女、それぞれの苦悩と強く生きる姿勢が伝わる。因縁の相手と七朗の対決も迫力あり。

葛引すい子さんの小説「ゆきしろの底」は、どこか宮沢賢治の世界に通じるような動物と人間が同一の立場で語られているような面白味がある。土俗的な世界観も魅力的。

ページの折々に現れる若松英輔さんの詩「言葉の護符」は、詩を読み慣れてない身にも深々と言葉が伝わる。

残念なのは、全体的に誤字脱字が目立つ。小説とかだと「表現」なのか間違いなのか迷う局面もあり。しかし、それを瑕疵とあげつらう気にまではならない。言葉や思いの力が伝わる雑誌ではある。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2017年09月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930