当時は別に違法でもなんでもない

法律そのものが間違っているんだけど、
「悪法といえど法は法」」が法治国家の原則なのでね。
法律に従って不妊手術を行うことに何も問題はないんだな。
人権侵害？
まあそうかもね。
でも法律があれば人権はなんでもかんでも１００％完璧に守られる、ってもんでもないし。

で、「障碍者の不妊手術」なんだけどね。
どうなんでしょう。
ワシは前にも「夜中にすっぱだかの女が歩いてた」としても
「その女の意志に逆らってセックスした」ら強姦で犯罪だ、って書いている。
札束を見えるようにもって歩いたら盗んでも罪にならない、わけない、のと同じですよ。

でもそれはあくまでも「理屈の上ではそうだ」っていうだけで、
夜中にすっぱだかで歩いてて強姦されたらそりゃそんな恰好してた女も悪いだろ。
札束見せびらかすようにしてたら「お金欲しい人のでき心」を誘うこともあるだろう。
だからたとえばカラダが不自由だとか知的障碍あって騙されやすいとかの女性が
施設の職員なりに強姦されることもあると思うんだよ。
そのとき妊娠しちまったら、どうする？
気づいて中絶できればいいけど、本人が言えなくて周囲も気づかなくて
（すごいデブとかなら体形から気づかないことがある）
（月経不順なら生理が数か月来なくても本人も周囲も気にしない）
気づいたときは中絶可能な時期を過ぎているとかなら？

親御さんはそういうことをすごく心配するんだよ。
自分はこどもより先に死ぬわけにいかないけど、
障害あっても早死にするとは限らないから、
自分が死んだあとこの子はどうなるだろう、っていつも考えてしまう。
その子だけでも考えることいっぱいあるのに、妊娠して赤ん坊が生まれてしまったら？
いったい誰が赤ん坊をきちんと育てることができるんだ？
だから思い余って「不妊手術は受けさせたほうがいいんでしょうか」と相談してくる。
なんぼも相談されたよ。
なんと答えたかは相手にもよるし、そもそも自分では不妊手術を行ってなかったしね。

セックスまではしたらいいさ。
でもその後妊娠したらどうなるか。
障害のない女性だって未婚で妊娠したら問題いっぱいあるのに、
障害ある女性なら「相手と結婚してこどもを育てる」という道が選べない場合もある。
そもそも病気があって妊娠そのものが本人の命を縮めることもある。
だからこの「障害ある女性の妊娠をどうするか」は今もある問題なんですよ。
法律上は、障害あるからというだけの理由での不妊手術は違法になったけど、
だからって障害ある女性をほったらかしにして誰かさんがセックスし放題、
妊娠したら自分じゃないと逃げてしまう、みたいな状況がなくなったわけじゃないんだよ。

障害者に不妊手術 証言裏付け
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4687942