素晴らしい。
なにが素晴らしいって、一発で決めてるのが素晴らしい。
大幅な改稿がないのはもちろん、おそらく殆ど推敲なしに仕上げてるコレ。筆が走る走る。馬琴かよw
普段関わってるのが賢治とかビューヒナーとか改稿の鬼みたいな人たちだし前回公演堀江敏幸で次回公演ブレヒトと、とにかくしつこい人たちのばかりやりがちなんで、バルザックの一発勝負の潔さにめちゃ打たれた。
思えば拙作でも「詩とは何か」はただアタマから書いていっただけの初稿から一文字も変えてないし「野良犬」も同様。そんで傑作と言われたのはこのふたつなんだよな。やっぱ、時間芸術になってるってすごくだいじなことだ。
切断を論理化する戦略はある。どんどんやって読者観客の鼻が効かないようにすればよい。だけどね、てハナシですよ。
色々反省した。次回作、頑張る。
(芳川泰久訳、岩波文庫)
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