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2017年03月20日17:13

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このところミャンマー狂想曲!

 昨日までは啓蟄今日は早や春分、暖かくなった。啓蟄に入った頃には未だ霜の解けぬ中で凛と咲いていた興聖寺の梅の花も、昨日は暖かい日差しを浴びて伸びやかな感じだった。経行(坐禅と坐禅の間の歩行)時に感じた僧堂内の土間の冷たさも、今回はさほどのものではなくなっていた。

 このところ二週間ほどは、冬籠りの虫が這い出すごとく女房殿が出歩いていたこともあり、私奴はもっぱら家で閉籠りがちだった(自称益荒男派出夫に近い。でもないか?)。
実のところその間は、もっぱらミャンマー狂想曲といった状態だった。ミャンマー(ビルマ)に関するネット検索をしてみたり、五・六冊の本を借り出して読み漁ってみたり。まさにミャンマーを主題にしたカプリチオーソ(奇妙で気まぐれ風に)って訳。

 実は、女房殿から「溜まったANAマイレージの消化に海外へ出かけたい」とのご宣託があり、「海外って、どこに行きたいねん?」と訊いても、「とにかく、マイレージで行ける所ならどこでも」とのこと。
「なら、まあ仏塔が林立しているとかいうミャンマーのヤンゴン・バガンでも行くか」と、5月のフライト・チケットを確保したのだが、なんせ、ご承知のごとくミャンマーはやっと去年に長年の軍による統治から文民統治に変わった「アジア最後のフロンティア」と呼ばれる国。現下の政情だの、治安・観光地・交通事情・ホテルなどなどの情報が乏しい。あっても古いものも多く、また、信頼性に疑問がわく。
私奴にしたところで、「いつの間に、仏教の国ビルマは国名がミャンマーに変わったんや? 知っているのは、映画「ビルマの竪琴」かクワイ河マーチが懐かしい「戦場にかける橋」と昨年京都に来たアウンサンスーチーさんぐらい」といった有様。

 そんな折、たまたま別件でメールのやり取りをしていた友から、「旅行の際訪れる地についての知識(特に歴史)を得て行くように」とのサジェッションもあったので、図書館に出向き図書検索に引っかかった本を数冊借り出して、狂想曲三昧とあいなった次第。
本は、以下のような内容のもの。
 1) 1990年代に日本のミャンマー大使だった人の政治・経済・歴史・文化状況
 2) 毎日新聞アジア総局長によるの2011年のミャンマー取材旅行に基づく報告記
 3) 2014年に出版された上智大教授によるミャンマー近現代史
 4) 阪大外国語学教授(ビルマ語)による仏教王国パガン碑文に関する本
 5) 旧日本陸軍主計中尉だった人の帰国後に纏めたインパール作戦従軍記

 1),2),3)は、いずれもミャンマー近・現代の政治・経済・文化・人々などを扱った本だが、急速に変革しつつあるミャンマーの現動向を見るには、少し古いか。
残念ながらミャンマー人(ビルマ人が過半数を占めるが、多くの少数民族を抱える多民族国家なので、この表現は疑問だが)によるミャンマー通史といったものは書かれていない(未だ激変している国情にあるので無理もないはなしなのだが)。
上記三冊は三者三様の内容を含んでいて、私奴の頭を駆け回っている。3)が一番新しい本なのだが、これをそのまま受け取って良いかどうかは未知としておかねばなるまいと感じている(450頁におよぶ本なので、まだ未完読)。
どうやら、「軍事政権はワルモノ、スーチーさんら民主化勢力はイイヒト」みたいな図式では、単純すぎるなと思えてきた。

 4)は、ビルマ語専門研究者による碑文解読による千年ほど前の仏教王国の解明を意図
した本で、往時の上座部仏教の内容が知ることができて大変面白い(まだ一部しか読んでないが)。
 5)は旧日本軍のビルマ進攻後のインパール作戦(援蒋ルートの遮断を目的にインド侵入)に従事した主計中尉の綴ったもの。私奴としては、別にこの作戦の無謀さや結果の悲惨さに興味があった訳ではなく、兵站を司った主計大尉なら現地人との接触も多いハズとの興味で読んだ(まあ、私奴の観光旅行予定とは直接には関係ないのだが、面白かった)。

さて、肝心の旅行計画は、まだ手を付けていない。3月末にあたりから、旅行ガイドブック「地球を歩き方 ミャンマー版」でも眺めながら、現地旅行社と折衝を始めるかな?(^^)。

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