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2017年01月26日05:18

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阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)の仏(ほとけ)たちわがたつ杣(そま)に冥加(みやうが)あらせたまへ 伝教大師

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)の仏(ほとけ)たちわがたつ杣(そま)に冥加(みやうが)あらせたまへ
 伝教大師[最澄]
 比叡山中堂建立(こんりふ)の時
 新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1920

「最高の智慧をもたれるみ仏たちよ、中堂を建立するために、わたしが入り立つこの杣山に冥加を与えて下さい。」『新日本古典文学大系 11』p.560

和漢朗詠集「仏事」。
俊頼髄脳[としよりずいのう 源俊頼(1055-1129)による歌学書。1113年成立]。
袋草紙[ふくろぞうし 平安時代後期の歌学書。藤原清輔著]上。
梁塵秘抄二。
中堂 根本中堂。延暦寺の本堂で、最澄が延暦七年(788)に建立。
阿耨多羅三藐三菩提 一切の真理を悟った仏の智慧をさす梵語の音訳。
わがたつ杣 「是、中堂建立之材木取ニ入杣給之時歌也」(袋草紙)。具体的には比叡山をさす。
「おほけなく憂き世の民におほふかなわが立つ杣に墨染の袖」(慈円 千載雑中)。
冥加 密かな神仏の加護。

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