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2016年12月28日05:01

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跡たれし神にあふひのなかりせばなにゝ頼みをかけてすぎまし 賀茂重保

跡たれし神にあふひのなかりせばなにゝ頼みをかけてすぎまし
 賀茂重保
 みあれにまゐりて、社(やしろ)の司(つかさ)、をのをの葵(あふひ)をかけゝるによめる
 新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 1892

「冠にかける二葉(ふたば)葵があるように、わが国に垂迹された賀茂の御神に逢う日、もしその日がなかったなら、何に願いをかけて日々を過ごしたらよいのでしょうか。」『新日本古典文学大系 11』p.551

みあれ 御生。陰暦四月の中の酉の日の賀茂祭(葵祭)の前に行われる、神招きの神事。本社の北みあれ野の祭場に降臨した神霊を本社に迎える。
社の司 賀茂神社の禰宜。
跡たれし 「垂迹」の訓読。[本地垂迹 仏が日本の神として現れること。]
あふひ 「逢う日」と「葵」とを掛ける。
かけて 「葵」の縁語。
賀茂社関係の詠。

賀茂重保(かものしげやす 1119-1191)賀茂別雷社神主。寿永元年(1182)寿永百首歌集を36人の歌人に賀茂社へ奉納させ月詣和歌集を編纂。
千載集初出。新古今三首。勅撰入集十八首。
http://goo.gl/9ZSnoh
https://goo.gl/TYNk1X

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