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2017年01月01日01:30

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Godzilla は倒すべき敵ではなく、除夜の鐘はこれまで人間の煩悩をいくつ消せたのか

私の
mixi 哲学日記を
読んでくださる
総（すべ）ての方々へ。

旧年中は
お世話になりました。

本年も
宜しく
お願い申し上げます。

２０１６年末の
NHK 紅白歌合戦は
嫁さんが
ひどい頭痛を訴えた為
看病して
（結局嫁さんは
　２０１６年１２月３１日の午後７時頃から
　２０１７年元旦の午前６時頃まで
　ぐっすりと眠った。）
私も一緒に少し寝たので
シン・ゴジラの出現シーンから
（ピコ太郎さんの出演シーンから）
しか
見れていないんだけど
（とはいえ、
　ガキ使の「笑ってはいけない科学博士」を見ながらだから
　ところどころしか見ていない。
　桐谷健太さんの「海の声」は聴けなかった。
　桐谷さんの出演は
　ピコ太郎さんの出演の後と聞いていたんだが
　その後に桐谷健太さんが出なかったということは
　私が観たピコ太郎さんの出演シーンは
　既に２度目の出演シーンだったということなのだろうか。
　そういえば中休みにしては
　時刻が午後１１時頃だったと思うので
　遅過ぎる時間帯だったかもしれない。）

Godzilla（ゴジラ）は
１９５４年の初代『ゴジラ』
を観れば判るように

人間の科学技術の目的観（自然を人間的目的の手段と化する合理的世界観）に
自然の天然原理の生命力（自然が、人間をも含めた生物の、親である事実）を
対置させ
人間の、自然を破壊する人間中心主義（エゴイズム＝煩悩）を
告発する内容に
『ゴジラ』
という映画の
真骨頂（メッセージ）が
在った筈。

それが
（ウルトラＱ（＝ウルトラ Question＝超難問）から
　ウルトラマンへの主題変質時にも見られたように）
自然を主体として
自然の恵みへの感謝を
思い起させるメッセージ
さらには
そんな主体である自然が
人間によって破壊されたり傷つけられている時に発する
（人間が聴くべき）自然の叫び声、呻（うめ）き声を
ゴジラや怪獣が「象徴（代替）」している
というメッセージ　
（１９５４年の『初代ゴジラ（呉爾羅）』の真骨頂）
から

人間を主体として
人間が自然を利用してゆく人間中心主義（人間の自然に対するエゴイズム）
を
正当化してしまい
（＜ゴジラ＞を倒す「人間の軍事力」や
　＜怪獣＞を倒す「ウルトラマン（超人）」が
　無反省に正当化されてしまい
　人間中心主義（＝自然支配主義＝煩悩）が
　どこまでも「温存」されて
　克服の対象化されないまま残されてしまい）

いつのまにか
人間のエゴを顧みないようになり
人間の煩悩を問わなくなってしまった
有様（ありさま）
に対して

これを現代の人間は
（勿論私も含めて）
全く反省しなくなってしまっている
のではなかろうか。

空の声や
風の声や
海の声や
川の声を
聴こうとしても

自然の声の象徴である
ゴジラや怪獣の叫び声が
意味している「自然の意志」を
聴こうとしないのに

いったい何故
「海の声」が
人間のこころに響くのだろうか。

紅白歌合戦が終った後
２０１６年午後１１時４５分からは
「行く年来る年」を
見たんだが

除夜の鐘も
本来は
百八つ有ると言われる
人間の煩悩を
一つひとつ消してゆく（ニルヴァーナ＝煩悩の炎を消す）
という意味の象徴行事として
行われて来た筈なのだが

　　（京都の相国寺の鐘楼。除夜の鐘が毎年末２３時３０分頃から打たれるそうだ。）

仏教伝来以来
我々の煩悩を
我々は克服すべく
努めてきただろうか。

Godzilla を
「倒すべき敵」
だと思い込んでいる間は
（本当に倒すべき敵は
　人間に内在している「煩悩」
　であり
　人間の内に潜在する＜般若の智慧＞
　そして
　＜般若の智慧＞は人間の＜内なる自然＞であること
　に
　人間が気付くべきなのだが）
除夜の鐘も
我々の煩悩を
何一つ消すことは
出来ないだろう。

煩悩は
カントも「超越論的仮象」と言うごとく
そもそも人間に固有の意志であり
何もしないで居ては
消えるものではない。

親鸞が
「善人なおもて往生す（善人でも往生する＝極楽へ往ける＝悟りを開けるのだから）
　いはんや悪人をや（悪人ならなおさら往生する筈
　＝悪人の方が善人よりも悟りを開く正しい機会を持っている）」
（悪人正機説）
と主張したのは
悪人は
自らの犯罪行為を反省することを強いられるので
（とはいえ、悟りは法律に従うことではない。
　法律よりも大きく広く無限大の無底（Ungrund）
　即ち
　純粋なる絶対自由の意志自体＝無差別・無関心なるが故に対立を分立化し得るもの
　つまり「対立」を許さず「対立」から自由に両者の自律的行為を妨げない「無」
　に
　沿って生きることを
　強いられるので）
罪を未だ犯していない善人よりも
煩悩を消す努力をせざるを得ないが故に
煩悩を消す努力を強いられない善人
以上に
煩悩を克服するチャンスが与えられている
ということを
伝えたかったのだ。
（なぜなら煩悩は
　カントが言う、
　理性に纏（まと）わりついて離れ難い超越論的仮象
　と同じく
　悪人だけではなく
　善人にもそもそも生来人間に備わるものだからであり
　しかも煩悩は
　何等努力をしないでは
　克服する事の出来ない強さを持っている
　執念だからである。）

今年は
『場所』第十六号で
哲学が
本当に宗教と科学とを二原理とし得るような
哲学を
創造する為の前提条件として
行（修行）の医学化と
教（敎理）の言語学的転回を
試みようと思う。

具体的には
哲学の方法に
心身医学の自律性療法を採り入れるべきであることの
提唱と
悟りや啓示の内容の伝達には
古代の言語文法である
中動態とセットの能動態が
重要な役割を果たし得ることを
論じたいと思う。