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2015年09月26日05:12

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年くれし涙のつららとけにけり苔の袖にも春や立つらん 皇太后宮大夫俊成

年くれし涙のつららとけにけり苔の袖にも春や立つらん
 皇太后宮大夫俊成
 入道前関白太政大臣家に百首歌よませ侍りけるに、立春の心を
 新古今和歌集 巻第十六 雑歌一 1436[巻頭歌]

「歳暮を惜しんで流れる涙の氷っていたのが解けてしまった。苔清水ならぬこの苔の袖にも春が来たのであろうか。」『新日本古典文学大系 11』p.418

長秋詠藻[藤原俊成自撰家集]「右大臣百首」、治承二年(1178)七月詠進。
入道前関白太政大臣 藤原兼実。
年くれし涙 歳暮は老いの加わる時でもあり、それを悲しむ涙。
つらら 氷。
苔の袖 法衣。苔衣とも。俊成は二年前[安元二年(1176)九月二十八日]出家。
参考「雪のうちに春は来にけり鶯の氷れる涙いまや解くらむ」(二条后 古今 春上)。
「立春」に寄せる。

藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)1114-1204)定家の父。千載集撰者、千載入集三十六首。『六百番歌合』判者。新古今入集七十二首。勅撰入集四百二十二首。隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原行平と番えられている。小倉百人一首 83 「世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる」
http://bit.ly/WBaPKp http://bit.ly/165RuQ6

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