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2015年09月24日04:26

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白浪は立ちさわぐともこりずまの浦のみるめは刈らんとぞ思ふ よみ人しらず

白浪は立ちさわぐともこりずまの浦のみるめは刈らんとぞ思ふ
 よみ人しらず
 題しらず
 新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1434

「たとえ白波は立ち騒いでも懲りずに、こりずまの浦の海松は刈ろうと思います。」『新日本古典文学大系 11』p.417

古今六帖三。
こりずまの浦 八雲御抄五[やくもみしょう 順徳天皇 1197-1242 による歌論書]「須磨の浦」に「こりずまの浦といふは同所なり。但し別なるやうにいふ人もあり。「懲りずま」に掛けた歌枕。「懲りずま」は顕注密勘十三[けんちゅうみっかん 鎌倉時代前期に藤原定家によって書かれた『古今和歌集』の注釈書]「懲りずといふ詞なり」。
みるめ 「め」は海藻で、「みる(海松)」に同じ。ミル科の藻で食用にする。「見る目」即ち逢う機会、逢うことの意を掛けるのは常套。「刈る」は逢うことに譬える。
海松(みるめ)を詠むと見せて、浮名が立っても恋を貫こうという意を寓する。
「波に寄する恋」。

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