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2015年06月21日10:01

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省かれたバッハのパルティータ4番に怒った話

6/17水曜の午後、半年ぶりに
水戸芸樹館に音楽を聴いてきました。
最近、水戸芸へ音楽を聴き行く機会が減ったのは
ガッカリさせられる音楽会に数回遭い、
失望していたからです。

今回は、武久源造氏が
日本で一台しかない複製のジルバーマン・ピアノを聴くことができる
というので行ってみる気になりました。
ジルバーマンはピアノの原型のピアノ・フォルテを発明した人
として知られています。
ジルバーマンはバッハと親交があったようです。

ジルバーマン・ピアノは。
チェンパロと古風なピアノの響きが
合わさったような音色でした。
バッハの時代はこのような楽器をつかっていたのか〜
と思いながら最初は気分よく聴いていました。

私が楽しみにしていたのは最後の演目、
バッハ作曲、パルティータ第4番ニ長調BWV828です。
25〜30分ぐらいかかる大曲です。
事前にウチにあったグールドやシフのCDも聴いて予習も万全。

ところがこの音楽会の
最後の重要な演目である
バッハのパルティータ第4番が演奏される直前、

「時間が押しているから、
曲の一部を省きます」

と武久氏がステージ上で語りました。

エッ!?

私はビックリしました。
時間が押している!って、いったい何?
動揺しているうちに演奏は
15分ぐらいでサラッと終わってしまいました。

私は非常に不愉快でした。
抜粋でこの曲が演奏されると予め発表されているなら
この音楽会は行かなかったと思います。

演奏者の都合で演目が変わることはよくありますが、
「時間が押している」という理由で
曲が割愛されるとは前代未聞。

普通の音楽会で
時間がないから交響曲の一部の楽章を省略するなんて
ありえませんよね。
それとバッハのパルティータだって同じこと。
パルティータって、もともと「統一感を持って構成された組曲」ですよ。
全部、演奏されなきゃ意味ないじゃん。

しかも火に油を注いだのは
この後、アンコールが2曲演奏されたこと。

それなら
パルティータ第4番を全曲、
キチンと演奏するべきではないでしょうか?
「時間が押してる」って言ったじゃん!
言っていることと、
やっていることが矛盾しています。
あらかじめ決められた演目をキチッと演奏されて、
その上でアンコールでしょ。

もしなんらかの理由で、
演奏時間が定められているなら
ゲネプロなどで演奏が時間の枠内におさまるように調整するはず。
水戸芸術館のスタッフブログを読むかぎりでは、
十分にリハーサルをしていたことが確認できます。
主催者はいったい何をやっていたのでしょうか?

音楽会の運営管理を
主催者が怠っていたとしか思いません。
水戸芸術館の音楽会の運営能力を疑いました。
私は40年ちかく音楽会へ通っていますが
このようなことは初めてです。
水戸芸術館の大失態だと思いました。

結局、バッハが弾いたジルバーマン・ピアノでは
バッハの音楽のさわりだけした聴けませんでした。
インベンションも1番だけ。
半音階的幻想曲とフーガも、幻想曲の箇所だけ。
パルティータ第4番は上の書いた通り。

中途半端感が強い音楽会になってしまい、
行かなければ良かったと思いました。

「時間がない」という理由で
重要な演目が省力されたことで、
私ははるばる水戸芸術館まで行って、
「時間の無駄にされた」と思いました。
過ぎ去った時間は戻ってきません。
水戸芸術館の「時間どろぼう事件」ですよ、これは!

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