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日記一覧

鳥居
2019年07月07日07:27

オススメ553。"鳥居とはいったい何だろうか。この問いに充分な答を与えることは簡単なようでいて、やはり案外と難しい"2002年発刊の本書は、知られているようで知られていない鳥居というものに関して、基本的意義や、周辺にある意義を豊富な写真や自由な考察

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オススメ552。"『カラマーゾフの兄弟』は未完の小説である(中略)作者が『著者より』と題する序文で、アレクセイ・カラマーゾフの『一代記』は『ふたつの部分』からなると宣言している以上、続編の存在そのものを疑ったり、否定したりするわけにはいかない"200

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退屈な話・六号病室
2019年07月05日07:25

オススメ551。"要するに、後をふり返れば、ぼくの全生活は才能ゆたかにつくられた美しい楽曲のように思われる。今やぼくにのこっていることは、フィナーレをぶちこわさないことだけだ"1889年、1892年と【転機と言われるサハリンへの旅】を挟む代表作2篇を収録

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オススメ550。"目には目を、歯には歯を、ものすごい愛にはものすごい愛を。この本では、わたしにとってのものすごい愛し方、ものすごい愛され方とはなんなのかを紐解いて参りたいと思います。"2019年発刊の本書は『火の玉のような女』Twitterフォロワー10万を

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貧しき人びと
2019年07月03日07:08

オススメ549。"あなたと知り合ってから、私はまず自分というものがよりよくわかるようになり、それからあなたを愛するようになりました。あなたを知る前の私は一人ぼっちで、まるでこの世で眠って暮らしていたようなものです。"1846年に発刊の本書は、25才の

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ニッポンの書評
2019年07月02日06:34

オススメ548。"小説を乗せた大八車の両輪を担うのが作家と批評家で、前で車を引っ張るのが編集者。そして、書評家はそれを後ろから押す役目を担っていると思っているのです。"2011年発刊の本書は『文学賞メッタ斬り!』同様、歯に衣着せず、また講義形式にて書

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オススメ547。"薦めベタの二人が(中略)古典的な名著とベストセラーの隙間、本屋で言うと平台でも目につく棚ではないところに、何気なく置かれている本について、語っていった気がします。"2014年発刊の本書は、ホラーに映画、挫折本に珍本・奇本にトラウマ本

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御馳走帖
2019年06月30日08:38

オススメ546。"初めにアイスクリームを飲み又は食ひ、次にソップを食ひ又は啜り、ソップの時から乾果を出させる。其後一種或は二種のご馳走をたべて、それから珈琲を飲む。それでお仕舞いかと思ふと又食卓ボイを呼んでライスカレーを持つて来させる。"1968年

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家守綺譚
2019年06月29日13:32

オススメ545。"ーどうした高堂。私は思わず声をかけた。ー逝ってしまったのではなかったのかな。ーなに、雨に紛れて漕いできたのだ。高堂は、こともなげに云う。"2004年発刊され、本屋大賞3位、ラジオドラマ化もされた本書は100年前に在った自然や怪異を当た

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帝国主義論
2019年06月28日07:16

オススメ544。"すなわち、帝国主義は過度期の資本主義である。いや、もっと正確に言うなら、死に至る資本主義である。"1917年発刊の本書は、第一次世界大戦下において実体的な富の生産という経済的本質を失い、必然や不可避的に詐術や独占、寄生化してしまっ

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ユートピア
2019年06月27日08:13

オススメ543。"ですから、私はユートピアの、つまり、すくない法律で万事が旨く円滑に運んでいる(中略)かようなユートピアの人々の間に行われているいろんなすぐれた法令のことを深く考えさせられるのです"1516年発刊の本書は抽象的ではなく現実的、共産主義

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オススメ542。"日本人は『不可抗力を受け入れ、道徳的にすぐれていると思われるものと協力するのが、他のほとんどの国よりすみやかだ。そして道徳的に不確かな、力の衰えはじめた覇権国からの横暴な態度を非難するのも一番早い』2000年発刊の本書は93年の『文

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オススメ541。"我々製作者はウェブページを『卓越した著作物』だと思っているが、ユーザーから見た場合、これらは『時速100キロで疾走する車の窓から見る看板』というほうが実態に近い。"2001年発刊の本書は、WEBの約20年間の変化と一方で【変わらないユーザ

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高い城の男
2019年06月25日07:26

オススメ540。"『彼は前からそうやって住んでたらしいのよ。そこでこの本を書いたんだもの。その屋敷の名前はね(中略)〈高い城〉ーそれが彼のつけた愛称なの』"1963年ヒューゴー賞受賞作であり、amazonドラマ化された本書は、複数視点、同時進行する物語が虚

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ノラや
2019年06月23日08:02

オススメ539。"縁の下で生まれた野良猫の子だから、ノラという名前をつけた。イプセンの『人形の家』のノラとは関係はない。イプセンのノラは女だが、うちのノラは男であった。"1957年発刊の本書は『イヤダカラ、イヤダ』や鉄オタなどのユーモア溢れる人間性

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売上を、減らそう。
2019年06月22日12:02

オススメ538。"どれだけ儲かったとしても、『これ以上は売らない』『これ以上は働かない』。あらかじめ決めた業務量を、時間内でしっかりこなし、最大限の成果を挙げる。そして残りの時間を好きなように使う、ということ"2019年発刊の本書は右肩上がりではな

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文豪ナンバーワン決定戦
2019年06月21日06:44

オススメ537。"目に見えるものばかりが真実ではない。分かりやすい価値ばかりが価値ではない。それを小説は教えてくれる。"2019年に福田和也監修で発刊された本書は、某異能力バトル漫画よろしく、日本文豪50人を面白さ、美文、思想性、独自性、読みやすさな

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オススメ536。"51歳で、左遷をきっかけにサッカー界で第二の人生を送ったことは、人生はどこでどういうふうに、何をきっかけに大きく転じるのか本当に分からないという、一つの例なのかもしれません"2009年発刊の本書は、Jリーグ誕生にサラリーマン時代が糧に

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文明の衝突
2019年06月19日07:39

オススメ535。"民族の衝突や文明の衝突が起こりはじめている世界にあって、西欧文化の普遍性を信ずる西欧の信念には三つの問題がある。すなわち、それは誤りであり、不道徳であり、危険である"1996年発刊の本書は、冷戦後の地域主義と宗教の再生、世界秩序に

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ラーメンと愛国
2019年06月17日07:18

オススメ533。"本書はラーメンについて書いた本ではあるが、ラーメンの歴史そのものに何か新しい項目を付け加えたりする性格のものではない(中略)日本文化論であり、メディア史であり、経済史、社会史である。"2011年発刊の本書は僅か100年で『国民食』となっ

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オススメ532。"キム・ジョン氏はときどき別人になった。生きている人にもなったし、死んだ人にもなったが、それはどちらもキム・ジョン氏の身近な女性だった。"韓国でベストセラーとなり、#MeToo 運動にも大きな影響を与え、2018年に国内紹介された本書は【そ

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オススメ531。"ショッピングの科学は目新しいものではないと、あらためて思う。闘争・逃走反応や、脳は息をどう制御するかといったことと同じように、ショッピングは人間のDNAに事実上、組み込まれているものだからだ。"2001年に国内紹介され、ベストセラーに

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オススメ530。"『動物を飼わない人間がどう思われるかは知っているだろう?不道徳で同情心がないと思われるんだよ。』"1968年発刊の本書は映画ともまた違う、人間とアンドロイドの差異を共感をテーマに、自分と世界の内面的揺らぎを描くニューウェーブ小説と

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ソラリス
2019年06月13日06:38

オススメ529。"私に望みはなかった。しかし、私の中ではまだある期待が生きていた。それは彼女の後に残された、ただ一つのものだ。"1961年発刊の本書は、人間以外の理性"未知の他者"との接触は可能か?の問いを軸に、精神分析、ラブロマンス他のメタ小説とし

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利己的な遺伝子
2019年06月12日06:06

オススメ528。"利己的な遺伝子とは何だろう?それは単に一個のDNAの物理的小片ではない。原始のスープにおいてそうであったと同様に、それは世界中に分布している、個々のDNA片の全コピーである"1976年発刊の本書は動物行動学者による世界の見方をウェットな

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闇の左手
2019年06月11日07:13

オススメ527。"私はこの報告書を物語のようにしたためよう。わが故郷では幼時より、真実とは想像力の所産だと教えこまれたからである。"1969年発刊にして、女性SF作家の長編作品として初のヒューゴー賞、ネビュラ賞のダブル受賞の本書はジェンダー関係やLGBTQ

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オススメ525。"クラスターによって人と盛り上がりなどを共有し、コミュニケーションが生まれ、いつもと違ったけっして不幸ではない日々が始まることを私は願っています。"2011年発刊の本書は、でんぱ組.incプロデューサーとアルファブロガーの共著にて、毎日

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オススメ524。"負の連鎖にはまり込まないうちに、新しい一歩を踏み出す必要がある。もしそれに失敗すれば、その都市は瞬く間に転落し、激しい痛みを味わいかねない。"2014年に紹介された本書は、ICT産業により世界がグローバル化する中、かえってローカル生態

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オススメ523。"『甘いものがない、チョコレートがない。石をのみこんだって感じ。体ん中で、なにかが死んじまったみたいだ』『おまえの甘いものが好きな部分が死んだんだよ』"2004年に翻訳紹介され、メディアミックス化した本書は、ちょっと怖くもユーモラス

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我輩は猫である
2019年06月06日06:43

オススメ522。"名前はまだつけてくれないが、欲をいっても際限がないから生涯この教師の家で無名の猫で終わるつもりだ。"1905年発刊の本書は、様々な素材を取り込み【猫の視点、饒舌な語り口】で戦争が存在しつつもそれぞれに日常を楽しむ当時の人々の姿を会

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