そこは乾いた世界ぼくはそこできみと対話しなければならないその状況がどんなに痛痒な面持ちを持ち合わせていても視界の端に見える光を見つけ当てることが僕の使命酷く砂塵が吹き荒れる心が痛烈にその光景を望んでいるその乾いた世界をそして渇きの中に湿った
人々がcoffee shopまたは路で飼い主と犬が、学校では教授と生徒が声に発する対話もあれば目だけ見てする対話もある。ぼくらは些細な対話から何かの幸せを見つけに行くのだろうか。その先に日の光が見えているのだろうか。頬を伝わる涙がそれを見ている人と流
僕は古い本に目を通しながら、心の中で外が雨の降っている世界を想像した。そうすると不思議と心が落ち着くのである。目の前で本当に振っているのではなく窓から壁しか見えないその場所でおもいっきり雨が降っているところを家の中から外を眺めているところを
カサカサと耳元でなにかの音がする日曜の昼、ぐったりした体を持ち上げながらとなりに座る沙耶子が近くのパン屋で買ったパンを取り出しているところだった。〔はやくおきろぉ〜〕ちょっとこわめの声を出しながら僕を優しく見つめているきっとこの匂いはもうコ
僕はふと、気づいたら空を上に向かって飛んでいた周りの景色が青く美しかった急に一本の棒の上に着地した何故か不安になることもなくぼくはそこに立った何故か落ち着く、囁くように聞こえる風の音髪が風にそよぎ、その風は静かに頬を撫でる僕は少しそこにいる
最近、人との交流に少し疲れ気味、人間関係というか。。。なので会社での薄っぺらい人間関係がとっても心地よい仲はいいが話す内容も聞く内容もどうでもいいことばかりそれが逆に心地よい解を求められない会話というか会社という規範の仲で誰も真実は期待して
何故若さは毒と清さを持ち合わせているのか青年期、人々はもっとも犯されやすく最も痛々しいそれがゆえに儚く美しい 彼らは人生の最も人生らしき日々その闇と光を彷徨いながら生きている更紗の布が風に漂い光の表裏を見せるように大人が見えなくなってしまっ
凍り凍て付いた地表に僕はなにを求めるの?周りは真っ白な景色辛うじて木々が陰を落としているに過ぎない表面のざらついた地表に体を預けるとその下の柔らかな雪が体を包み少しずつ体を冷やしていく息は白く僕の思考はとまった涙が目じりかがとめどなく毀れる
光の中、一滴の涙が零れた都会の喧騒の中、ただ一人別世界の中で立ち尽くしているかのような錯覚全てが動き僕の動きだけ止まっているゆっくりと涙が零れ落ちるふと、数日前のことを思い出す。君のひとつひとつの指の感触柔らかく小さくて壊れてしまいそうな繊
強い君僕の父はぼくに似て自分勝手に生きてきただけど僕の父は誰よりも母を愛し、共に過ごしていた母は父をみて頼り、力付け、励まし、愛した。それは二人のとっても底の方で周りの人にはわからないところでしっかり繋がっている事を僕に分からせていた母の声
小さなお城の中の中に小さな小さなお部屋がありましたそのなかに狼のかたちをしたひとつのいのちがかぎられた空間の中で生きていました。そのお城はずっと昔から何重にも壁が張り巡らされてめったにもの音などしないのでした。だれがこのお城を建てたのかだれ
ぼくらはいつも雨の中で佇んでいるだけど彼女だけはその中でも笑顔で居る僕にだけ見せてくれるその笑顔ずぶ濡れのぼくに君は問いかけるそこに掛かっているものは何?とそう、僕の心に掛かっているものは寂しさ、ぬくもりへの欲望何かが雨にぬれて僕の心に掛か
時間が時間と言う概念が目の前で乾燥しきった泥糟がボロボロと崩れかけていくように力なく 無味乾燥に 目の前に転がり落ちるその見て取れる欠片を無表情で眺め、触れ、どこか寂しい気持ちで満たされる悲しみと怠惰と情熱 それらの思考を掻き消す欲望 ある
こころが 。。。こころというものが。。。。その先になにがあるのかしらないまま。心が溶け出したまるで氷の上の砂糖が暖かいお湯に湿り氷ごと解けていくように張り付いて一つになってまるでぼくがきみ、きみがぼく、その境界を溶かしていく糖で出来た飴状の