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架空図書室 それいゆ文庫コミュの第64回 課題本は中勘助の「銀の匙」でした。

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梅雨の夜。女性2名、男性3名で作者の自伝的小説について熱くゆる〜く語りました。


                             *

・読もうと思って、これまで読んでこなかった。積読率の高い作品なのではないか。

・特に大きな出来事が起こらない。最初のあたりは特に退屈。挫折率も高そうな作品。

・小学校に入学することから、生き生きとしてくる。

・明治の文化や習慣についての知識がないとわからない場面も多いのが、挫折する理由だろうか。

・山崎合戦ごっこなど同じ遊びをしたわけではないが、懐かしく子供時代を思い出す。

・文章が丁寧で、清潔感が漂っている。情景描写も濃やかで繊細。品よく美味しい紅茶を味わうような豊かな時間が流れている。

・「を」という文字に慰めを求めるくだりなど、独創的で子供らしい。

・叔母さんと再会するところ、山椒大夫の厨子王が母と再会する場面と似ている。

・叔母さんは当時としては、教養があり自然に甥に良い影響を与えた。甥にとっては母以上の名前のつけられない存在。坊ちゃんの清のよう。

・中勘助の少女好き、兄との不仲、義姉への思慕が込められている作品。書きたいことし書いていない。

・母への思いはほとんど描かれていない。「母の死」という作品では母への思いが書かれている。実母は長生きしている。

・明治時代の軍国的、家父長的な気風と芸術肌の作者はさぞかし合わなかったに違いない。

・□□さん、と個人情報に配慮してか伏字を多用している。

・「ぼちゃぼちゃ」「ひょんひょん」など擬態語が面白い。

・お国ちゃんに隠れて挨拶しない主人公、最後の友達の姉様にも挨拶しない。できない。そこが良い。

・最後の友人の姉様が登場して、急にエロティックに雰囲気になる。何事か起こるのかと思わせるが、何も起きない。

・この作品を3年間かけて読んだ灘高校の生徒は、当時の風俗、社会背景を熟読して、生きた勉強になったに違いない。

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