『王道プロレスクラシック』コミュの春近し３月の「プロクラ」はこれだ！

　　　　　　　プロレスクラシック(92)
～輪島入団＆長州 vs ハンセン　ダブルタイトルマッチ～

昭和61年4月13日輪島大士　全日本プロレス入団会見

昭和61年4月26日　大宮スケートセンター
（UN王座決定リーグ優勝決定戦）
天龍源一郎 vs テッド・デビアス

昭和61年4月26日　大宮スケートセンター
（AWA世界、PWFダブル選手権試合）
スタン・ハンセン vs 長州力

昭和61年5月10日　松戸市運動公園体育館
天龍源一郎ｖｓ谷津嘉章

昭和61年5月17日　横須賀市総合体育館
（ＰＷF認定ヘビー級選手権試合）
長州力 vs テリー・ゴディ

【放送日時】
3月 7日(月) 23：00～25：00
3月14日(月) 23：00～25：00

今回の放送分は、なんといっても第54代横綱・輪島大士の全日本プロレス入団に尽きる。まさに寝耳に水の業界にとって久々の明るい仰天サプライズ・ニュースであった。御大・馬場に促され会見場に姿を現し、一つ一つ言葉を選び第二の人生・プロレスに賭ける思いを語ったあの会見の映像は今でも鮮明に記憶している。入団決定に至った事情や経緯等はあえて割愛させてもらうが、全日本の社長でもあり、業界の盟主でもある御大・ジャイアント馬場の限りなく大きく深い懐に魅せられたその尊敬の念も多分に影響していたのではないだろうか―

会見後直ちに渡米し本場のリングを視察、大規模なNWAタッグ・トーメントが開催されたルイジアナ州ニューオリンズのスーパードームのリング上からは”フロムジャパン！５４th ヨコズナ！スモウレスラーワ・ジ・マ！“と３万余の大観衆に紹介されるなど海外でも破格の待遇を受けた。ハワイに拠点を移し早速トレーニングを開始。御大・馬場は勿論、ローマ五輪にレスリング米国代表に選ばれ、”マットの魔術師“と恐れられた元NWA世界王座パット・オコーナーを筆頭に、NWA世界jr.王者でもあった”いぶし銀“ネルソン・ロイヤル。おなじみ”白覆面の魔王“ザ・デストロイヤーなどそうそうたる面々がワジマをプロレス界のヨコズナにする為コーチ役を引き受けたのだった―

”それからのワジマ“については追々と書かせてもらうが、プロレスの凄みと痛みと壮絶さを伝えたのは、ともすると輪島だったのかもしれない。阿修羅原といわゆる”天龍革命“を起した天龍の妥協なきケンカファイトがその源と、周知の事実となっているが、その凄まじい猛攻を見事な受けっぷりで体現し、また、相撲出身ならではの受身とプロレス的動きのぎこちなさが、逆にその痛みと非情さをストレートに表現したのかもしれない。その功績はある意味天龍革命を光らせ押し上げる形となり、なんとも皮肉な現象を演出したこととなった―

今後の「プロレスクラシック」での輪島大士を、２５年経った今、もういちど再検証してみたいと思う―