『王道プロレスクラシック』コミュの如月の寒さを吹き飛ばす熱闘「プロクラ」はこれだ！

　　　プロレスクラシック(2)
～怪物J・鶴田は伝説はここからはじまった！～

●昭和49年12月2日　鹿児島県体育館
ジャンボ鶴田＆高千穂明久×パット・オコーナー＆ケン・マンテル

『ＮＷＡ世界ヘビー級選手権試合』
（王者）ジャック・ブリスコ×（挑戦者）G・馬場

●昭和49年12月5日　日大講堂
『ＮＷＡ世界ジュニアヘビー級選手権試合』
（王者）ケン・マンテル×（挑戦者）ジャンボ鶴田

『ＮＷＡ世界ヘビー級選手権試合』
（王者）ジャイアント馬場×（挑戦者）ジャック・ブリスコ

【放送日時】
2月 8日(火) 25：30～27：30
2月10日(木) 17：30～19：30
2月13日(日) 25：30～27：30
2月14日(月) 17：30～19：30
2月21日(月) 17：30～19：30
2月28日(月) 23：00～25：00

今月の「プロレスクラシック」は、＃２と成っているが内容的には実質上の初回放送分。一応ジャンボを冠としたタイトルだが、メインはナンと言っても御大馬場の日本人初のＮＷＡ世界王座奪取ではないか。

世界最高峰のベルトを争うだけあって、札止めの館内はピーンとした空気が張り詰めていた―
リング上は超一流のレスラーしか醸し出すことのできない独特のオーラが支配し、緊張感と期待感が入り混じるまさに上質で高級感と重厚感あふれる夢舞台が整った。
息詰まる一進一退の攻防と両者の一挙手一投足に歓声とため息が交差する。そして１対１のイーブンで迎えた決勝の３本目―
王者ブリスコがロープに飛んだ！窮地の東洋の巨人がすばやく立ち上がるが早いか、体勢をやや左側に傾け自らも突進する。
ズドーン！！
迫り来る王者の首元に右腕を絡ませて大きく空中を遊泳し、そのまま王者の後頭部をキャンバスに叩き付けたのだ！そう、幾度と無く難敵をマットに沈めてきたフェバレット・フォールドのランニング・ネックブリーカー・ドロップだ！レフェリーのジョー樋口の右腕がキャンバスを三つ叩いた！その瞬間、世界で最も権威あるベルトが初めて日本人の腰に巻かれることとなったのだ！その堂々たる快挙に館内から惜しみない拍手と祝福の歓声が館内を覆い尽くしていた―
ここに晴れて日本人初のＮＷＡ世界チャンピオンが誕生した！そしてジャイアント馬場は名実共に、東洋の巨人から世界の巨人と成り得たのであった！

この素晴らしきいにしえの夢空間―
いま見てみても実に感動的であり実にドラマチックだ。この心の底から湧き出す歓びと充実感は一体何なのだろう…しかし今、確実に存在している。やはり良いものは良い！良いものは期待を裏切らないのである！
発祥の地でもある由緒あるアメリカン・プロレスと、日本プロレスの父・力道山の魂を横道に反れず頑なに継承しつつ、まさに”王道“たるプロ・レスリングを邁進し提供し続けた功績は、２１世紀という夢を喪ったこの時代にも夢と感動を与えうる確かな礎を存在さしめているのだ！

永遠に語り継がれてゆく王道なる夢の空間は死なず―