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大日本帝国の光と影コミュの【文献紹介】明治の文化史

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明治の文化に関する文献を紹介するトピックです。

特に,鴎外・漱石に至る以前のより混沌とした時代の文化史・精神史を掬い取れたらと考えています。

既読,未読を問いません。

最低限,著者名,書名,出版社は挙げてください。

内容の簡単な紹介,感想などを述べていただけると,ありがたいです

コメント(3)

松浦寿輝「明治の表象空間」(新潮社)

「本書『明治の表象空間』は,明治時代ーとりわけその前半期―において,種々の『表象』がかたちづくっていた意味作用のネットワークを,幾本かの力線,幾つかの結節点に重点を置きつつ素描しようとする試みである。
 考察と分析の主題は,内務省や警察をはじめとする行政制度,近代刑法典の記述システムの変遷,『漢文体』から『言文一致』へという書き言葉の変容,民権と国権の葛藤をめぐる政治思想,博物学と言語学におけるシステム論的思考の誕生,『社会進化論』が及ぼした歴史記述への影響,教育勅語に圧縮された近代天皇制のイデオロギー,さらには北村透谷・幸田露伴の文集の歴史的意味など,多岐にわたる。太政官布告から国語辞書の項目まで,歴史記述から抒情詩まで,法言語から新聞の報道記事まで,女性への人生訓から中国古典の考証まで,この時期の言説アーカイヴの総体を横断的に俯瞰し,『表象空間』のダイナミズムを特徴づける主要な力線と結節点の在り処を浮かび上がらせようと努めた。」(「はじめに」より)

著者は作家,詩人,元東京大学大学院教授。
木下彪「明治詩話」(岩波文庫)

「明治時代、坪内逍遥ら西洋の影響を受けた新しい文学が始まった。しかし、当時広く読まれたのは漢詩文だった。本書は、漢学者木下彪(1902−99)が、忘れられた漢詩文の再評価を提唱した評論。大沼枕山・森槐南らの漢詩文が織り成す、明治前期の世相・風俗や日中漢学者の交流を描く(解説文より)。
色川大吉「明治の文化」(岩波現代文庫)

「本書はある意味では民権期における地域史料の発掘に依拠して書かれたものだが、別の意味では近代日本の精神構造の全体像把握を目指すものである。後者についての研究史上の論敵は、そのころ大きく脚光を浴びていた丸山眞男さんとその門流だが、とりわけ丸山さんの『日本の思想』である。民主商工会などできびしい実践活動を経験してきた色川さんには、丸山さんたちは現実の民衆と民衆生活を知らないで、アケデミズムの高台から外在的な高等批評をしているに過ぎないという気持ちがある。本書が、『遠野物語』などに依拠して「民俗の沈黙の世界」の記述からはじまるのは、『日本の思想』においても民権期の地域史研究によっても捉えられていない、より深層的な意識構造に迫るためであり、そのためには柳田民俗学の成果を援用しなければならない、と色川さんが考えたからである。また本書中でもっとも長大な最終章「精神構造としての天皇制」が、もっぱら『日本の思想』を批判して、「国体」や共同体を論じているのも、おなじこだわりからである。」(安丸良夫氏の解説より)

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