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静岡県大書籍情報共有ネットコミュの角岡伸彦『はじめての部落問題』文春文庫

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角岡伸彦『はじめての部落問題』文春文庫
 人権問題の授業では、部落のことは絶対に扱わなければならないと思う。教育機関としての、politically correctnessの問題もあるが、それよりも、私自身は、関西に住み、その土地の少年院で勤務して、この問題について考えさせられたことが大きい。我が国で膨大な人数の人が、必ずしも思うように生きられていないことを、知らずに育ってきた学生が社会に出る前に知ってもらい、考え始めてもらうことは必要だからだ。そのための参考書を探していた。筆者は、名著とも言われる『被差別部落の青春』(講談社文庫)の著者。授業の参考書になると期待したが、残念ながら、前著ほどの切れ味はない。また、本書も、いくつかの文章を寄せているので、教科書のような系統化もない。しかし、とはいえ、この本を超える参考書はないかなというのが当面の結論である。
 記憶に残るのは、よく授業で教えられがちな、部落差別が、江戸時代の身分制(士農工商エタ非人)によって生じたという説の明確な否定、マジョリティの同化は部落問題への解決にならないという(人権感覚に基づいた)明確で正しい指摘、そして、なんともいっても、そして、それらを伝えるための、大阪大学での実践についての話である。大学で教えるものとして、阪大での実践は心を打たれる。そして、唯一の結論は、部落の話は、部落出身者に話してもらうことが大切ということ。これが達成できるのか、少し動いてみよう。

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