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2008年04月29日22:59

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ティーンエイジャー・クライシス�� 「害虫」塩田明彦監督

私は子供たちには限りなく優しいが、同時に、限りなく厳しい。
それは、子供たちに提供する本、音楽、映画などが、いわゆる普通の大人たちが有害図書と指定するようなものを避けるということを、「全くしない」ということに特にあらわれている。

本との出会いは、運命的なものだ。
それなら、私と出会ってしまい、私の所蔵しているこれらのものを手にとったのもまた運命的なものだ・・・

近所の大人たちの中で、私のところから過激なものを借りてきたのを目にして、クレームをつけてきたのは今のところいない。
実は、あんまり過激なものは、家に持ち帰らず、私のところでこっそり読んでいるからである。
子供たち自身が親に見られても大丈夫だと判断したものだけ、持ち帰っている。
その判断の中に、丸尾末広さんの漫画があったのには苦笑いを浮かべてしまうが、親も表紙だけを見て何も言わなかったのは、内容よりも絵柄が透き通った美しさに溢れているからだろう。

では、親に見られたくない過激さとは何か。
男の子の場合は、まず、エロ本に走る。
実際、ノーマルなものから、特殊な世界まで熱心に研究している小学生の男の子がいるのだが、喉元過ぎれば何とやらで、こんなものはほんとうの過激さではないことに気づくまであと少しである。
見てて、その急速に失われつつある興味ぶりは、コイツの求めているのはやっぱり人間らしく、心でのファックなんだろなと安心してしまう。
ヴィジュアルでのエロなんて、絶対飽きるのが分かっているからだ。
だから自分の手で、サドやバタイユ、マンディアルグなどの暗黒文学に到達するのは自然な流れだろう。

子供たちよ、ハラワタをブチまけろ。
欲しいもの、足りないものは全部自分でハラワタの代わりに詰め込め・・・

さて。前置きが長くなってしまったが、最近犬神図書館から、塩田明彦監督の映画「害虫」をレンタルした中学一年の女の子が、文字通り「意識変容」してしまった。
父親から見ると、「別人のように変わり」、母親から見ると、「赤ちゃんの頃に戻ったかのような笑顔になった」のだそうだ。
クラスメイトから見ると、単に「壊れた」だけにしか見えなかったようだが、私は「美しい自己破壊」だと微笑んだ。

実は、その女の子は、檀家から相談を受けた、引きこもりの女の子である(以下の過去日記を参照のこと)。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=781717879&owner_id=1640816

無事、ドアを開けて、図書館で多くの詩集を読み、犬神図書館でも濃い本を読んでいる最中に、映画「害虫」と出会ったわけだ。

フォト


http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=237091#1

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I don't know

おーい!!

あの娘の本当 オレは知らない

あの娘のうそを オレは知らない

I don't know

あの娘はひとり マンガを読んで

笑いながら 眠ってしまった

I don't know

※あの娘は今日も 夕暮れ族で半分空気

笑って走り出す

※×2

(by NUMBER GIRL サントラ「害虫」より)

心を取り戻すために。
赤ちゃんのような笑顔を取り戻すために。
死んだ世界を再び生み出すために。

私は確信している。

一度、徹底的に「壊れなければならない」ことを・・・

そこから自己を再構築。
絶望することから、人生は新たに始まるのだ。
映画「害虫」はそのことを容赦なく教えてくれる。

私はたまの石川さんが俳優として出演するというので、どんな演技をするんだろうと観に行ったのだが、宮崎あおいさんのリアルな演技にすっかり度肝を抜かれてしまった。
さらに、ナンバーガールの「I don't know」の何という鋭さ・・・

女の子は私にメールで映画「害虫」の感想をよこし、こう結んだ。

「死ぬことってカンタンだと思ってたけど、生きるのも案外カンタンなんだね!!」

その通り。
ただ息をしてりゃ、心臓は勝手に脈打つ。
難しく考えるのは、人間の悪いクセなのさ。
ただし、悪いクセは絶対に直らない。
だから、人間はバカみたいに、勝手にのたうちまわるんだ・・・

その中で。

おまえ。
おまえと全ての少女たちよ。
思春期という混乱の真っ只中に生きるおまえたち。

混乱そのものを愛し、徹底的に壊れたまえ。

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どんどん壊れてしまえば、自然にどんどん新しいものが生まれる。
その力に乗って、どこまでも、走りたまえ・・・





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