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2008年02月16日22:54

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色は匂へど・・・

■浅草「振袖さん」は正社員…会社組織化で引っ張りだこ
(読売新聞 - 02月16日 14:35)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=409079&media_id=20

当寺の檀家に柳橋の芸者さんだったおばあちゃんがいるのですが、お孫さんがこのニュースの「振袖さん」です。

でも、おばあちゃん曰く。

「どんなに舞いが上手になっても、匂わなければまだまだ」

皆様はこの意味がお分かりになりますでしょうか?
いわゆる花街においての、芸姑の真の値打ちとは、決して上物の着物でもなければ、磨き抜いた芸でもなく、「おんな」としての匂いなんですよね。
即ち、「花」としての匂い。
おばあちゃんが言うには、つぼみが美しく咲くためには、厳しい修行も必要だけど、あれはお作法であって、ほんとうは「恋」をしなければいい香りが出ないと。
それで、その「恋」は「悲恋」であればあるほどよい。
なぜならば、実ってしまっては、後はしおれて枯れるだけだからと。

「だからさ、あんたが最近教えてくれた、ダメ男しか愛せないってえ子の気持ちは全部分からないわけではないんだよね」とおばあちゃん。
「そりゃあ、アレですかい。その間は女でいられるってやつですかい?」と私。
「そうそう。健康的な恋愛なんて、女に似合わないのさ。女に一番似合うのは涙なんだよ」

これには、ちょっとウッときましたね。
女の最大の武器は涙。
泣けば泣くほど女でいられる。
それが花街に生きる女のさだめ。

私も男として芸姑さんの匂いに惹かれるのは、男心をくすぐられるからなんですけれども、男心をわしづかみにするおおもとはどうやら涙の匂いのようです。

舞を愛でるのは余興(つまりその姑をモノにするのが本番)とうそぶいて、芸姑さんのお妾さんを三人も囲ったのはウチの祖父ですが、苦笑、考えてみれば、男心に忠実な愛すべき日本男子だったと思います。

さて、ニュースの石坂さんの可愛い教え子たち。
おばあちゃんが言うには、つぼみもいいところの未熟な芽たち。
頭の中で摘むことを愉しみつつ、ちょっくら観賞しに行ってきやす。
にっこり。


色は匂へど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず


だから彼女たちは美しい。合掌。


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