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2007年10月22日23:00

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メタモルフォーゼン

今日は都響の定期で、金聖響氏指揮によりオールシュトラウス・プログラム
 歌劇「サロメ」から7つのヴェールの踊り
 弦楽のためのメタモルフォーゼン
 最後に交響詩「ドン・キホーテ」(独奏:アルト・ノラス/鈴木学)
 
この中ではメタモルフォーゼンが絶品でした
第2次大戦末期、ドレスデンが連合軍の絨毯爆撃で
壊滅状態になった1ヵ月後の1945年3月に作曲されました

シュトラウスは政治的には節操が無く、ナチス・ドイツにも
寛容でしたが、愛する祖国ドイツが破壊されていくことを
深く悲しんでこの曲を作曲したと言われます

重苦しく、胸を引き裂くような哀しみに溢れた曲です

今日は演奏が終わっても10秒間くらい(もっと長く感じた)
沈黙が続き、やがて我に返ったかのように拍手が沸き起こりました
この曲を聴いている間、戦勝国にだって正義は無いのだと
僕は思っていました

この曲が完成した半月後、ヒトラーは自殺して
ナチス・ドイツは崩壊しました
瓦礫の山と化したドレスデンを残して

来月、ドレスデン国立歌劇場がシュトラウスのオペラを
携えて来日します
崩壊から復活へのメタモルフォーゼンを見せてくれることでしょう
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