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2007年05月18日23:31

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リアル・ジョン・ウェイン。

母親殺害「映画見て殺す気に」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=214648&media_id=2

デニス・ホッパーの証言によると、西部劇でおなじみのジョン・ウェインは若い頃、映画というものはほんとうに相手を殴るものだと思い込んでいたそうである。

映画と現実の差異。

もちろん、今回の少年とジョン・ウェインは比べようもないのだが、「思い込み」のストレートさは似ている。
ジョン・ウェインは幸い、映画を経験することで、矯正出来ていったが、少年は「逆に」映画を経験しないことで、とりかえしのつかないことをしてしまった。
そう、少年は映画を観ただけで、その中身は経験していないのである。
ちゃんと作品というものを経験しさえすれば・・・どんなバカでも現実との区別がついて、作り手の想像力そのものを愉しめるゆとりが持てるはずなのだ。

従って。

やれ、こんな猟奇的な事件が起きました、何々のホラー映画を観て殺す気になったそうですと、少年そのものではなく、ホラー映画そのものに罪があるような報道をするマスコミ・・・
彼らこそが、ジョン・ウェインなのではないだろうかという暗澹たる気分になる。
何て想像力の乏しい連中なのだろうか。
あんなんでよくペンが持てるものだ。

うちのはとこのハルは、小学生にして危険度マックスの映画「隣人13号」(中村獅童のキレた演技がスゴイ!)を私と一緒に観ているのだが、殺人そのものには全く興味を抱かなかった。
興味を持ったのは・・・人間そのものの二重性、多重性の怖さであった。

かつての父親たちは。
巷に蠢いているホームレスたちの生態を我が子に見せることで、将来、ああならないように常に自己奮起、自己鍛錬に励めと喝を入れていたというが(開高健もそうだったと述懐している)、同じ意味で、私は私の小さな身内に、サイコな連中の怖さを作品で見せることで、自らの怪物に取り憑かれぬよう、常に身と心を護れと喝を入れているのだ。

とにかく。
少年は自らの怪物の誘惑に負けてしまった。
それだけの話である。
そういうところにもっと突っ込んだ報道の仕方にならない限り、我が国の子供たちに明るい明日は永遠にやってこないだろう。
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