mixiユーザー(id:15337934)

2026年08月26日07:01

34 view

錯覚ですと即答した(8007)

合唱団の練習が終わり、ドアから出ようとしたところで、ソプラノの年配の女性から真顔で言われた。今回、助っ人として参加されている方で、練習には前々回から参加している。これまで個人的な面識はない。

「いい声ですね」
「いえ、錯覚ですよ」
「そんなことないですよ」
「はは、まあ、水野さんが横ですしね……」

水野さんは、少年合唱団以来、70年近く歌い続けているベースである。今は年齢もあって体調が思わしくなく、昔ほどのパワーはない。それでも、柔らかく厚みのある声でうまい。高校時代から知っているが、石川県の合唱界で、これほどのベースはそうはいないと思っている。

階段を降りながら、さっきの会話を考えていた。

合唱団の練習では、よく「いい声ですね」と言われる。だが、こういうときの返事は難しい。「そうですか。ありがとうございます」と答えるのも、なんとなく気恥ずかしい。いつもなら、適当にヘラヘラして流してしまうところだ。ところが今回は、なぜか「錯覚ですよ」と即答してしまった。

声楽のレッスンやソロで歌っているときに同じことを言われたら、「ありがとうございます」と答える。そこは素直に受け取れる。でも、合唱では少し違う。

合唱は、自分だけがいい声を出せばいいわけではない。周りの声と混ざり、パートの中で支え合い、全体の響きをつくる。水野さんのように、パートの核になり、周りの声まで包み込むような声なら、「いい声ですね」と言われても納得できる。自分は、そこまでの声ではない。

帰宅すると、第10回門下生コンサート(11月14日、富山県小矢部市)のチラシ原案がアップされていた。今回は高校生も加わって、出演者は18人。チラシには出演者の名前と、それぞれの演奏曲が1曲ずつ載っている。

自分の名前の横に、自分が歌う曲が一つだけ載る。「いい声ですね」と言われて「錯覚ですよ」と逃げている場合ではない。チラシを眺めていたら、少し気合いが入ってきた。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2026年08月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記

もっと見る