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2026年07月17日05:12

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年寄りの昔話(7036)

お墓参りの帰りに、畑の水やりに寄った。妻が野菜を収穫している間、同行した義姉と話をしていた。何がきっかけだったのか、シリアの食べ物の話になった。

シリアでは、この時期になると一年分のトマトペーストを作る。各家庭の玄関前に大きな鍋を出し、トマトを煮込むのだ。町のあちこちからトマトを煮る匂いが漂い、町中がトマトの匂いになる。そんな話をした。

帰宅してから、ふと考えた。なぜ、あんな話をしたのだろう。先日のコンサートでも、たまたま列に並んだテノールの先輩と雑談をしているうちに、シリアの話をしていた。聞かれたから答えたのではない。自分から話し始めたのだ。

シリアの話など、聞く側からすれば「へえ、そうなんですか」と相づちを打つしかない一方的な会話だ。これまでは、相手から聞かれた場合を除けば、自分からシリアの話をすることはほとんどなかった。

そういえば、高校生の声楽コンクールの校内審査に行ったときも、最後の講評で昔の話をした。今の高校生に、年寄りの昔話をしても仕方がない。本人は経験を伝えているつもりでも、聞く側からすれば、ただの昔話、あるいは自慢話に聞こえただろう。

最近、自分の過去の話をすることが増えているのだろうか。長く生きていれば、それなりに話す材料は増えていく。シリアで暮らした経験も、10年間続けた声楽コンクールも、長年の合唱生活も、若い人にはない自分だけの経験である。だから、つい話したくなる。しかし、話したいことと、相手が聞きたいことは別である。

そのことを忘れると、「昔はこんなことをしていた」「自分はこんな経験をした」という話ばかりになってしまう。少し気をつけなければならない。……などと考えながら、こうしてブログにシリアの話を書いている。結局のところ、昔話をしたくなっているのは、どうやら間違いないようだ。
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