能登空港がポケモン仕様になるというニュースを見た。
正直なところ、少し違和感がある。境港の水木しげるロードや米子鬼太郎空港なら分かる。水木しげるは境港ゆかりの漫画家であり、鬼太郎は地域を代表する文化資産だ。なぜそこに鬼太郎があるのか、誰もが納得できる物語がある。
しかし、能登とポケモンの関係は何だろう。もちろん、復興支援や観光振興という目的は理解できる。全国的な知名度を持つコンテンツを活用し、若い世代や子ども連れの家族に能登へ関心を持ってもらおうという狙いなのだろう。被災地だから訪れるのではなく、楽しそうだから訪れる。そのきっかけをつくりたいという考え方も分かる。
だが、それでも疑問は残る。いったい誰に来てほしいのか。
能登を訪れる人の多くは、温泉や海の幸、里山里海の景観、あるいは伝統文化に魅力を感じてやって来る。そうした能登固有の価値とポケモンは、どのようにつながるのだろうか。鬼太郎と境港のように、その土地でなければ成立しない物語があるわけではない。極端な話、ポケモン空港は他県でも成立してしまう。そこに土地との結び付きの弱さを感じる。
もっとも、復興途上の能登に少しでも多くの人の関心を集めたいという行政の思いも理解できる。ポケモンが能登を知る入口となり、その先で能登の魅力に触れてもらえるなら、それは成功なのだろう。
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