プロの声楽家は、こうしたことを無意識にやっているのだろう。いや、無意識というより、それが当たり前になっていると言ったほうが正確かもしれない。
レッスンでは「歌の最後が長母音で終わる時は、響きを下げないで最後まで保ってください」といった指示がさらりと出てくる。言われればその通りなのだが、以前の自分には何をどうすればいいのかよく分からなかった。
合唱では、長く伸ばす音は自分が息の続くところまで歌い、そこで切ってあとは周りに任せることが多かった。カンニングブレスを入れる方法もあるが、自分の場合はブレス後に声が強く出過ぎてしまい、かえって不自然になるので避けていた。
もっとも、以前のようにバスに核となる声がいて自分はそれに合わせればよかったり、人数が多くて一人くらい抜けても影響が少なかったりするなら、それでも問題はなかった。しかし今は違う。小編成で歌う機会が増え、自分の声が抜けると響きそのものが変わってしまう。すると毎回のように指揮者から指摘を受けることになる。
そこで考えたのがブレスコントロールだった。音量を上げて膨らませるのではなく、息の支えを最後まで保つ意識で歌ってみる。自分の感覚では声圧を少し強めるようなイメージである。
試してみると、指揮者からはOKサインが出た。もちろん、まだ試行錯誤の段階ではある。ただ、以前は音の終わりで響きが落ちたりピッチが不安定になったりしていたのが、少し改善したようにも感じる。
これが本当に正しいやり方なのか、それともたまたま今回はうまくいっただけなのかはまだ分からない。しばらくは録音を聴きながら、自分なりに確かめていこうかな。
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