自動車のナビは、停車中のみテレビ映像を視聴でき、運転中は音声だけになる。そちらに気を取られると危ないからだ。そのため、新車購入時に走行中でも映像が見られるようにするには、専用の部品を組み込む必要がある。しかし通常、ディーラーはそうした対応をしてくれないので、販売店に依頼することになる。そしてこの加工を行うと、修理の際に保証が受けられなくなる仕組みだ。
シエンタも基本は同じだが、さらに面倒なのはCDやDVDを挿入する機能がないことだ。運転中はスマホから音を飛ばすしかなく、これがなかなか煩わしい。今さらCDやDVDかと言われるかもしれないが、手元にはCDが300枚、DVDも200枚以上ある。それらをいちいちパソコン経由でスマホに移すのは現実的ではない。
ところが、シエンタにはUSB-Cの挿入口があり、ここに外付けプレーヤーを接続すると音楽が再生できることが分かった。ついでにDVDもどうかと試してみたところ、再生は可能だった。だがやはり運転中は停止する。しかもDVDプレーヤーからデータを送れる機種は限られている。試しに手元にあった13年前の外付けBDドライブをつないでみると、一応認識はするが再生が飛び飛びになる。調べてみると、レンズの経年劣化らしい。レンズ部分だけ交換できないか探したが、古い機種のため部品単体では手に入らず、本体ごと交換するしかない。
しばらく放っておいたところ、Amazonで同型の中古品が出ているのを見つけた。価格は2,980円。パーツを買うより安い。これはもう迷う理由はない。
こうして映像が見られるようになると、今度は欲が出る。自動車会社(販売店)に連絡し、走行中でも映像が映るようにカプラーを取り付けてほしいと頼んだ。すると「すでに組み込まれていて、手元のスイッチで操作できます」と言う。だが購入時にそんな要望はしていないし、そもそもスイッチ自体が見当たらない。
とりあえず車を持ち込んで確認してもらうと、ものの2分で解決した。何の表示もない黒いスイッチを2回押すだけで、走行中でも映像が表示されるようになるという。なんだそれは、である。
余計な出費がかからなかったのはありがたいが、どこか狐につままれたような気分が残った。
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