最近は、合唱を除いて自分の歌の録音をほとんど聴いていない。門下生コンサートもコンクールも同じだ。どうも自分の声が気に入らないのである。
コンクールはともかく、門下生コンサートではたいてい良い評価をいただく。先日の試演会でも、師匠や聴きに来てくれた友人、そして妻までもが「良かった」と言ってくれた。だが当の本人としては、どうにも不満が残る。
夜、ベッドに入ると、たいていはヘッドホンでNetflixを見ながらそのまま寝てしまう。ところが昨夜は珍しく、午前中に歌ったモツレクの録音を聴いてみた。バスが4人いたので音は十分鳴っている。ピアノがちょうどバスの前にあって音を支えてくれるから、こちらとしては楽でもあるし、自分の声を核にしてパートの音がまとまって聞こえる。
そのあとで試演会の録画も聴いた。声が柔らかい。やはりそこが不満なのだ。もっとギリギリした、いかにも声楽的な声が欲しいのに、その部分がどうも弱い。ブラームスやシューベルトの歌曲なら、この声質でも合っているように思う。しかし日本歌曲やモーツァルトのアリアになると、どうしても弱々しく感じてしまう。
まあ、以前から思っていたことではある。プロのバリトンやバスを聴くと、やはり「素」が違うのだろう。そう思うと、仕方がないのかな、とも思う。
「合唱声」と揶揄するつもりはない。むしろ合唱は好きだし、そこで歌うのは楽しい。それでも、ソロとしてビンビンと客席に届く声には、やはり憧れる。そんな声が欲しいなあと、つくづく思うのである。
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