バナナの話である。
ちょうどこの時期は果物の端境期で、旬と言えるのはミカンぐらいか。だがバナナは年中ある。バナナの輸入自由化は1963年。子ども時代はなかなか手に入らず、せいぜい入院のお見舞いでもらって食べるくらいだった。
1986年にフィリピンへ行ったとき、さまざまな種類のバナナがあり、焼く、蒸す、揚げるといった料理法があるのを見て、なんとも万能な食べ物だと感じたことを覚えている。
シリアでも町の屋台にバナナが山積みにされて売られていたが、あれはどこから来ていたのだろう。リンゴやメロンといった果物に比べれば高かったから、隣国レバノンかヨルダンからの輸入だったのかもしれない。
今は朝起きると、冷たい水で薬を飲み、それからバナナを食べる。だからキッチンの上にはいつもバナナが置いてある。スーパーではほぼ毎回買う。
バナナは高いものから安いものまで種類が多い。不思議なことに、売れていくのは高いものからだ。我が家が買う銘柄は、いつも品薄になっている。もっとも、その種類にこだわっているのは妻で、自分は安いからといって美味しくないとは思わないので、特に選ばない。
とはいえ、数十円の違いで「これじゃないと美味しくない」と言われれば、まあ妥協する。買ったバナナのほとんどを食べるのは自分なのだが。
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