mixiユーザー(id:32437106)

2025年07月24日22:17

469 view

昭和レトロブームで、カセットが再度脚光を浴びる。デジタル媒体とアナログ媒体の比較 100年以上の保存を謡うデジタルメディアのM-DISCが市場に出ることなく姿を消す

今回は、z世代の間で流行る音楽のカセットテープについて焦点を当てた。スマホ一つで完結できるようになった時代、我々の日常は大きく変化した。スマホは、辞書やテレビ、新聞、ラジカセ、テレビ、あらゆる媒体の代わりを果たす。最終第3章において、アナログの魅力を再認識するうえで、デジタルの記録メディアや年々発行部数が減少している紙の新聞についても触れている。デジタルメディアでは、2015年に100年以上保存を謡うM-DISCが、発表されていた。DVDやブルーレイディスクと互換性が高いものの、録画対応機器の少なさから、売上が少なく、2023年に生産を終了していた。全3章通して、ネット時代のデジタルメディアの用途と共に、アナログメディアの特徴について考察している。

 詳細 記事 ITmedia 2025年7月24日午前6時付
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2507/24/news009_4.html

目次
第1章 デジタル媒体に慣れたz世代
第2章 カセットテープの受容が高まる
第3章 アナログならではの魅力 ガラパゴス化したデジタル記録メディア


   第1章 デジタル媒体に慣れたz世代

平成から令和と時代が移る中、新たに若者の間で昭和レトロブームが起きている。日本の将来を担うz世代(1990年代半ばまたは後半から2010年代前半生まれ)と呼ばれる若者は、物心がついた頃から、インターネットが普及し、手軽に情報を入手していた。CDやVHS、紙の本から離れ、全てデジタル媒体で完結できるようになると、スペースをとらなくなった。新たに、必要最小限の物しか持たない「ミニマリスト」の言葉も生まれた。

 一方でz世代は、昭和のバブル世代の常識が通用しない。公衆電話用のテレフォンカードには馴染みがなく、紙の切符の購入にも手間取る。なぜなら、パスネットやSuicaを使用していると、運賃を意識することなく、公共交通機関を乗り降り出来てしまうからである。改札口にかざすだけで、通過できてしまう。いざ紙の切符を使用する際、購入売り場の上方に張り出された路線図を見る。複雑に張りめぐられれた首都圏のJR各線は、見慣れていないと、目的地を探し当てられない。時間がかかりながらも、目的の駅を見つけ、運賃を確かめると、次の作業へと移っていく。再度券売機に向き合い、目的駅までの金額のコインを投入する。そもそもz世代の間では、現金離れが進んでいる以上、一連の動作にも時間を要する。グスグスしていると、電車に乗り遅れてしまう。

 写真=とある首都圏のJR東日本の切符売り場 掲載元 とれみっけ 2025年6月2日最終更新 https://toremikke.com/paypay/
フォト

 本来若者は、頭の回転が速く、動作も速い。不慣れなことをさせられると、必要以上に時間をとられる。

 常にスマートフォンを携帯し、家族や友人と連絡をとり、気軽に音楽も聴けて、物も購入できる。便利な世の中に慣れていると、一つ一つ動作を必要とするアナログ媒体に思いを寄せる傾向にある。レコードと共に、カセットテープもはやりだした。

 




第2章 カセットテープの受容が高まる

 若者の間で人気を集めるアナログ媒体の一つが、カセットテープだった。使い慣れたスマホであれば、sportiflyやApple musicにアクセスして、気に入った曲を簡単にダウンロードできる。対してカセットは、わざわざ専用のデッキを購入し、録音する手間がかかる。その動作一つ一つこなすことにより、曲を大事にする実感がわきあがっていく。今なお家電量販店では、DVDやブルーレイなど光ディスクと同じスペースに置かれている。

 バブル世代だと、カセットテープは音楽を聴く手段として活用されていた。かつては、都会の駅構内や周辺には、レンタルショップ「TSUTAYA」が数多く存在していた。TSUTAYA側も流行のCDを揃え、客の目にとまるように新作ヒットコーナーの見出しをつけて、棚に並べる。人々の間では、気になったCDをレンタルして、カセットに録音する習慣が根付いていた。

 1992年に録画メディアとして「Mini-Disc(通称MD)」が出現し、西暦2000年前後にカセットに取って代わるメディアとして定着した。2001年に、Apple社が開発したI-Podが普及し、やがて音楽は直接ダウンロードする傾向に変わる。

 MDは、2021年12月に発売される「三省堂国語辞典 第八版」から用語自体削除された。I-podは2022年に生産体制を終了している。

 デジタルの記録媒体が衰退した最大の要因は、大容量のスマートフォンの登場にあるといわれている

 スマホの登場により、移動先でも常時ネットに接続できるようになった。21世紀は、世界を又にネットワークが形成された。地域や国を超えて、オンライン会議も主流になる。パソコンやスマートフォンでビジネスを展開でき、趣味を楽しめるようになる中、工夫次第では必要最小限の物だけ持つ「ミニマリスト」も可能になる。

 ただし日本人の傾向から、物に対する愛着を持つ。今なお音楽業界では、新作をCDの媒体でリリースするアーティストも少なくない。

 今若者の間でブームを巻き起こしているのは「カセットテープ」である。後に出現したデジタルメディアの「MD」や「I-Pod」は、確かに生産は終了した。今なおアナログメディアとして、細々と生き残り、再脚光を浴びている。

 カセットテープの受容を見込み、日立製作所のブランド「Maxel」は、このたび昭和時代をオマージュしたシリーズをリリースした。その名も「UD-60A」記録時間は60分である。

 写真=カセットテープ「UD-60A」の現物
掲載元 PHILE WEB 2025年5月19日16時付
https://www.phileweb.com/sp/news/d-av/202505/19/62699.html
フォト

 1970年代から1980年代に流行ったUDシリーズを再現していた。生産を担ったのは2023年4月からマクセルとライセンス契約した「電響社」だった。当時は、高音質ブランドとしての地位を確立し、レコードショップからも注文が殺到していた。音楽ファンの間では、大切な音源をUDシリーズに記録するように意識していた。

 カセットの人気振りを示すのは生産台数である。2023年に前年比プラス2,4倍(日本レコード協会調べ。)を記録した。比較サイトを運営するオークファン(東京都品川区)の調査によると、中古市場の取引数でも2014年から2023年にかけて、約4倍に拡大した。

 海外では、さらに取引量が増加している。英国では2012年の販売本数3823本から2022年には約19.5万本へ急増するなど、10年間で50倍に拡大。テイラー・スウィフトやビリー・アイリッシュといった有名アーティストがアルバムのカセット版を限定発売した。

 日本でもスピッツや山下達郎など平成から令和へと業界のトップを走り抜けるアーティストも、カセット版を発売している。

 写真=スピッツの「空の飛び方(30th Anniversary Edition)」のジャケット 掲載元 waltz online https://waltz-store.online/?pid=182741409
フォト

    




第3章 アナログならではの魅力 ガラパゴス化したデジタル記録メディア

 アナログメディアのカセットは、高温にも弱く、夏間はテープが伸びやすい傾向にある。長期保存には不向きといわれる中、デジタルメディアにはない微細な音を表現できるという。直接耳にイヤホンを当てて聴くことにより、その違いがわかりやすい。在宅時間が短い若者程、列車や徒歩の移動中音楽を聴く時間が長い傾向にある。その音に対する感覚も繊細だった。

 諸外国に目を向けると、日本以上にストリーミングでのテレビ視聴が流行り、NetflixやAmazonプライムのユーザーの比率も高い。購入した商品を何度もリプレーすることが可能になり、大容量の記録メディアであるブルーレイディスクの売上も伸びなかった。日本では、番組視聴にお金を支払うことに抵抗する層も数多い。欧米と比べると、ストリーミング視聴するユーザーは少数派だった。ネット配信番組の最先端を行く米国では、ブルーレイディスクの再生専用機は販売されているとはいえ、録画機はそもそも売りに出されていない。

 ブルーレイレコーダーに関しては、日本独自の商品である。少子高齢化が進み、市場規模が縮小する中、Panasonicを初め、SONYもブルーレイディスクの生産から撤退していた。

 生物の固有種が数多い太平洋の孤島エクアドル領のガラパゴス諸島のように、日本には実に固有のメディアが存在する。生物界において、地続きのアメリカ大陸では生存競争に敗れて絶滅した種が、絶海の孤島ガラパゴスでは生き延びられ、今に至るのである。メディア業界に置き換えると、ヨーロッパ大陸や北アメリカ大陸では、ストリーミング視聴の発展により、ブルーレイやDVDの録画機は使用頻度が大きく下がった。販売側も採算が合わず、生産を終了した。ユーラシア大陸の東に浮かぶ日本列島に限って、固有の商品として生き残った。いわゆる商品の「ガラパゴス化現象」が起きたのである。なお、ブルーレイと互換性があり、同じ要領を持ちながら、長寿命を謳うM-DISCというメディアも存在する。{本文の下 関連日記�,鮖仮函儚�発元は米国Millenniata社、2015年時点で耐久性を高めた長時間記録できるディスクだと紹介していた。

 詳細 M-DISCの紹介 IO DATA https://www.iodata.jp/ssp/verbatim/m-disc/m-disc/index.htm

 2021年にVerbatime社が、耐久性をアピールするべく、超高温高湿度の環境にディスクを置き、劣化加速度実験を行った。

 気温80度、湿度80度の環境下で、市販のBR-R3社とM-DISCの1社を置き、2つのメディア、計4社の製品を比べた。その結果を示したグラフは以下である。

 写真=劣化加速度実験のデーター 掲載元 PRI TIMES 2021年10月27日午前11時付
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000086314.html
フォト

市販BD-Rでは、それぞれ380時間、420時間、660時間後にはデータ読み出し不可になるレベルに訂正前エラー率が上昇していた。対照的に生涯保存用ディスク「M-DISC」では、高温高湿度の環境下で1000時間を越える中、訂正前エラー率の変化は少なかった。グラフの数値もほぼ横ばいだった。つまりディスクの劣化を起きやすい超高温高湿度でも十分な耐久性を示したのである。
 

 

生涯保存が可能なディスクとはいえ、そもそも一般の人々の間でも、従来のDVDやブルーレイに寿命があることを意識していない。ディスクの劣化を避けるうえでは条件がある。直射日光を避ける。夏の車内など温度が急激に上昇する環境に置きっぱなしにしない。埃が少なく、風通しが良い部屋の棚に、縦置きがベストである。もちろん、ブルーレイに関しては、保護層が薄く、傷つきやすい。レコーダーのヘッドが汚れていると、読み取りが出来ず、画面のぶれ、または停止につながる。つまり再生不良のリスクが高くなるのである。

 人々の間でブルーレイやDVDが長期間保管できるメディアと認識している以上、録画対応機種が少なく、用途が限られたM-DISCは必要とされなかった。現に日本国内のレコーダーにおいて、再生には幅広く対応しているものの、書き込み可能な機種はSHARP製にとどまっていた。

より利便性を求める人々のニーズにこたえるべく、テレビの生産メーカーも、HDDを内臓するようになり、番組の取り溜めが可能になった。合わせて、レコーダーに内蔵されたHDDも大容量化した。長期保存を考えず、その場限りの視聴であれば、ディスクへのダビングは不要である。結局M-DISCは市場に本格的に出回ることなく、2023年に唯一の生産会社Verbatimeが、製品の出荷を終了した。

 写真=Verbatime製品のM-DICSのパッケージ 掲載元 デジカメwatch 2023年3月31日付 https://dc.watch.impress.co.jp/topics/pioneer-drive2303/
フォト

 日本と比べて、諸外国の方が、ストリーミング視聴が盛んになり、記録媒体を必要としない。カセットは、アナログならではの微細で滑らかな音を聴けるメリットから、受容は高まっていた。日本もようやく欧米に遅れて、カセットの購入者が増加している。

 z世代の間では、レコードを含め、アナログ音源の良さに気付く傾向にある。対照的に、紙の新聞や雑誌はいまだに目が行き届いていない。パソコンやスマホ、タブレットなどの媒体と比べて、目にやさしく、姿勢も自由に変えられる分、疲れは溜まらない。


 確かに速報性ではネットに劣るものの、紙で読むメリットには気づいていなかった。


写真=紙の新聞のメリットの解説 掲載元 FiNE 最終更新日:2024.01.30
https://www.tsuhan-marketing.com/blog/printmedia/overview
フォト

 カセットのように、衰退したメディアが復活する状況にある。逆に生涯保存を謳うM-DISCのように、デジタルの記録メディアは、市場規模の縮小に歯止めはかかっていない。今やz世代が、消費の鍵を握っている。

 アナログ音源で記録するカセットは、一つの成功例だった。

_______________________________________________________________

記録メディア関連の日記

��2022年7月18日(月・祝)付け 光ディスクの寿命について、人の寿命よりも長いM-DISC 新型コロナ情報
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1982809962&owner_id=32437106

��2023年1月23日 倍速再生について 光ディスクの経年劣化 NHK受信料免除対象となるチューナレスTV
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1984225597&owner_id=32437106

��2023年1月24(火曜日)レコーダー業界の今後。パナソニックが 録画用ディスクの生産を終了する 対照的にパイオニアは、長期保存が可能とするブルーレイディスクを発売する
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1984233776&owner_id=32437106

��2023年2月2日付 記録メディアの進化と昭和回帰現象(レコードやカセットテープ)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1984296621&owner_id=32437106

��2024年11月27日付 昭和時代の懐かしきVHS ベーター・マックスとの規格争い 船井電機の破産について 録画メディアの今後の行方
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1988885432&owner_id=32437106

��2024年12月18日付 ビデオの2025年問題(続編)忘れられつつある80年代から90年代のビデオディスク規格競争 LD 対 VHD
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989018236&owner_id=32437106

��2025年2月28日付 Mini Disc(通称MD)が市場から完全に姿を消す
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989493581&owner_id=32437106

再生ボタンを押したのは誰か? 昭和のカセット「マクセル」が登場した理由
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=40&from=diary&id=8404380
13 11

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年07月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031