3月18日(火)。今日も雨。
雨の中、信濃川を往復して『走れメロス』『ワールズ・ディバイド』『台湾短編集』を鑑賞。
朝からバスで信濃川を渡り、シネ・ウインドで10:00からの「レトロスペクティブ 今敏」
『走れメロス』へ。
1992年東映系公開、120分、脚本・監督=おおすみ正秋、キャラデザ・作画監督=沖浦啓之、絵コンテ=寺東克己、西久保瑞穂、沖浦啓之、おおすみ正秋、美術=大野広司、音楽監督=小田和正、制作=ビジュアル80、今敏はレイアウトで参加。
メロス=山寺宏一、セリヌンティウス=小川真司、ディオニシウス2世=小林昭二、王妃フリューネ=水沢アキ、ライサ=中森明菜
メインタイトル操演を特撮研究所(尾上克郎、穂坂靖、木植健次)が担当。
太宰治の国民的小説をアニメ映画化。原作よりも登場人物を増やし、メロス以外の人物の心情も多く描いている。
メロスをガタイのいい男としてデザインしているのも特徴的。しかし、私はこれに馴染めなかった。人体をきちんと描くリアル作画としては評価するが、彼の演出を含め好きになれなかった。
作画といえば、今では一般に手描きが困難で3DCG処理になりがちな馬や馬車を見事に描いているのに感嘆した。
声のキャストは豪華。小林昭二の王も内面のある人物となっている。中森明菜の起用は意外。声も甘くて合っていない感も。
今回は貴重なフィルム上映。フィルムが劣化しているそうでシネ・ウインドの方は苦労しておられた。準備に時間がかかり少し遅れて開場、映写されたフィルムは表裏逆でやり直し。巻き取りミスだろう。フィルム時代にはよくあった。ネットでは館の方の苦闘をメロスのそれと重ね合わせて感動する声も見られた。
バスで古町へ戻り、市民プラザで12:20の
『ワールズ・ディバイド』へ。『走れメロス』がフィルムトラブルで少し延びたので雨の中を焦る。
『ワールズ・ディバイド』の感想は長編コンペまとめで書いた。
再びバスで万代地区へ渡り、日報ホールで14:30の
「台中国際アニメーション映画祭特集 魅力の島:台湾の民間伝承と神話に基づく短編たち」へ。
2015年に始まった「台中国際アニメーション映画祭」のキュレーションによるプログラム。2016年から2024年に台湾で制作された短編の特集。新潟は長編中心の映画祭だが、このように短編も紹介してくれるのがありがたい。
しかし『ワールズ・ディバイド』終了が14:16で忙しい。昼食の時間が取れず、コンビニのパンを買って入り、休憩時にロビーで食べる。
上映は9本。2D、3DCG、人形、線画、水彩風、と技法も様々。
終了後にチョウさんと美術監督のリュウさんのトーク。各作品の解説など。
その後、作品選定のワンさんが登壇、映画祭の説明などを。
とても力の入ったプログラムだが、作品的にはそれほど面白くなかった。台湾の作品はとても良いものに出会うこともあるのだが。
この後、18:00からドワーフのプログラム『ボトルジョージ』『こまねこのかいがいりょこう』+西野亮廣×松本紀子Pトークか、市民プラザに戻って長編コンペ『バレンティス』を観ることも出来たのだが、雨の中を往復して疲れてしまったのでやめておく。無理は禁物だ。
これだったら「台湾短編集」でなく15:00からの市民プラザでチェコの人形長編『リビング・ラージ』にしておけば良かったかも。映画祭のプログラム選択は難しい。
シネ・ウインドの『千年女優』+脚本トーク(村井さだゆき)のプログラム(14:30〜17:00)も盛況だったらしい。
夜ご飯は去年も行った古町の更科で鍋焼きうどん。温まる。
ここは遅くまで開いていて居酒屋的な小料理もある。もっと暖かい時期なら、へぎ蕎麦に小料理という手もあるのだが。
おかみさんが愛想よく、古町スタンプラリーのスタンプも映画祭のノベルティも気前よくくださる。映画祭紙バッグと缶バッジも両方いただいて嬉しい。

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