僕がこのドラマを見た理由は趣里さんが出ていたから。演劇の「大逆走」（吉高由里子主演）や「ファンファーレサーカス」で出演していたのを見たのは８年程前。「ファンファーレ〜」でクラシックバレエをやっていた片鱗を舞台上でも披露していた事が印象に残ってた。「大逆走」の影のある高校生役とか、他の映画でも、どちらかというと陰キャの役で見た機会が多かった印象。福来スズ子という超・陽キャ（時にはどん底で陰キャになってたけど）をここまで人間味に溢れる役として演じきれるとは想像しなかった。非関西人として驚いたのは、彼女の大阪弁の上手さ。（大阪の人からするとあれは大阪弁とは違う、と言われそうだけど）相当な量、聞きこんでしゃべり込んだ努力が垣間見えた。本当に、歌やダンスも含めて、福来スズ子を演じれるのは、ベテランの俳優さん含めて、彼女しかいないと思わされた。話変わって、草��剛さん演じる羽鳥善一も良かった。音楽界の大御所ではなく、かといってスーパー音楽ヲタクでもなく、音楽が好きだけど、ちゃんと笑ったり、時には大いに悩み苦しんだり、また嫉妬したりと普通の人間としての感情も持ち合わせる一人の人間として等身大に演じていたのが、凄く印象に残った。また足立紳さんの脚本も良かった。「なぜ福来スズ子は歌うのか？」「誰のために歌う」のかを彼女の成長、時代の変化に沿って、問い続けてきた構成が印象に強く残った。最終盤の水城アユミ登場で「ここまでやるか！」と構成の徹底さに驚いたけど。まあ、結論として見続けて良かったと思ったのでした。
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