最近すごく感銘を受けた言葉にこんな言葉がある。
人は生まれた時から自分の意思とは無関係に好きなものが決まっている。
ただ、人は自分が何を好きか知らない。それに出会うとハマるが、その人は自分の意思でそれを好きになったと勘違いする。
あなたがそれを好むのは、あなたの遺伝子にすでに書き込まれた情報であり、ただそれが発動しただけ。
あなたが意図的に好きになったのではない。
この言葉はアメリカの実業家リッチ・シェフレン氏がザ・レスポンスでの講演会で話した言葉だが、私にとっては目から鱗だった。
日本人は「私の思いが私を形成する」と考え、流行り物やかっこいいと思われるものを好きになろうとする。
また仲間に受け入れられるよう、みんなに趣味や好みを合わせようとする。
思いが行動を起こし→行動を続けることで習慣になり→習慣がその人を形成する
そう考える。
でも、実際はこうなる。
思いが行動を起こし→行動を続けることで習慣になり→疲弊した人生を送る
好きになれないことをいくら続けても、それでその人が形成されることはない。
その人は生まれた時点で形成されており、あとは発現するだけなのだ。
しかし、日本では誰もそんなことを言わない。
どこへ行っても、「自分は変われる」「なりたい自分になれる」「成長しろ」と言われる。
不真面目な人は「やってられるか!」と言って逃げ出してしまう。
真面目な人ほど「かっこいい事が好きになれないのは自分の努力がたりないから」と努力し、貴重な人生の時間を失う。
多くの日本人は宿命を信じない。でも、私は宿命を信じている。
そもそも人間は体が一人一人違うのだから、それに左右される心が同じわけがない。
心が同じわけがないなら、同じものを好きになることもなければ、同じ思いを抱くこともなく、同じような人間になることもない。
結局、人は生まれた時点でどんな人間になるか決まっている。
それなのに「こうなるべき」としてしまうのは無茶苦茶だ。
“人は生まれた時に好きなものが決まっている”
ただ、この講演の主題はその後の言葉である。
ただし、一人の人間が好きなことは数多くあり、人はその一部しか自覚していない。
自覚しているものについては、すでにその人は求めており、多くのライバル業者が彼らの求めを満たそうとレッドオーシャンで戦っている。
我々が目指すのはそこではない。
彼自身に新たな好きを発見させることだ。
第一発見者がオンリーワンのナンバーワンになり、優先的にサービスを提供できる。
それこそがブルーオーシャン戦略である。
そして重要なのは、人は生まれながらに好きなものが決まっているので、好きでもない人にそれを勧めても無駄であることだ。
誰でも、相手が好きでないものをその人が好きになるようにすることはできない。
ただ、相手に “その人が好きなことを知らないものをそれが好きだ” と気づかせることだ。
私は物を売り込まない。相手が欲しいと言ってくるからお金と交換するだけだ。
人は自分で思っているほど自由ではない。
結局、生まれた時点で、その後の人生の多くが決まっており、それと知らずそれに沿って生きるか?それに反発し苦しむか?なのだろう。
ただ、それは悪いことばかりではない。
もし全てのことが好きになれるなら、あれもしたいこれもしたいと手を出し、いくら時間があってもたりない。
好きなことが限られているからこそ、それに集中して楽しむことができる。
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