『看聞日記』一四三五(永享七)年条の盂蘭盆ごろから、「お盆を祝う」という表現が出てくる(七月十日条)。
最初はたんなる贈答かと思っていたが、その後、毎年のようにこの表現が続いて出てくる。
その度に貞成は祝宴を開き、「千秋万歳、祝着せしむ」などと記している。
永享七年は、貞成数え年で六十四歳。これ以前の日記には「お盆を祝う」という表現は見当たらない。
どうやら還暦以上の者がお盆を無事迎えると、その長寿を祝うらしい。
貞成の息子である後花園天皇も、お盆の度に貞成に祝宴の経費を贈答し、「おめでとうございます」と挨拶をしている。
このような長寿者を敬う慣行はいつ頃まで続いたのだろうか。
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