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2023年09月10日17:57

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80分を超える濃厚なマーラー…京都の秋オープニング

広上さんの5番って、こんなんだったっけ?

京都 京都コンサートホール大ホール
第27回 京都の秋 音楽祭 開会記念コンサート
広上淳一指揮 京都市交響楽団
(客演コンサートマスター 西本幸弘)
ピアノ独奏津田裕也
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

2時から始まった演奏会。コンチェルトもゆっくりで、2時45分くらいから休憩。で、15時5分前後から始まったマーラー、終わったのが16時半少し前。やっぱり優に80分を超えていたんだろうと思います。

これまで聞いたマラ5で1番長かったのは、伝説の大植大フィルの90分越えだが、それに次ぐ長さじゃなかろうか?

正直、音楽祭のオープニングということもあるし、祝祭感を前に押し出したどちらかというと快速、爽快な5番を予想していたぐすたふくんをスコーンと裏切るような濃厚な味付け。それが最も顕著だったのは2楽章で、まるで第二アダージエットが如くの粘り方。考えてみれば、この曲、マーラー好みのシンメトリー構造を持つ曲で、2楽章と4楽章は鏡の関係ということもできるわけなので、こういうのもありなのかもしれない。

しかし、ここまでやると(終盤に現れる5楽章のファンファーレの先ぶれなど、こんなに音価を引き延ばしてよくまあブラス吹き切れるものだと感心しました)最後まで体力・テンション共に持つのだろうかと老婆心ながら心配になるくらいだったが、全くびくともしないのが、さすがは京響ブラスセクションであります。

ただ、3楽章がやや躍動感に欠けてしまった嫌いがあるだとか、5楽章のワクワク感が削がれてしまったかも、とかいうことはあるかもしれなかったです。それでも、ロンドフィナーレで満を持して鞭が入ってからは怒涛の追い込みで、2楽章のそれに対応するファンファーレが壮大に鳴り響いたときのカタルシスはなんとも言えない聞きものでありました。

広上さんの思った通りに京響がレスポンスしている、という感じをすごく強く感じた演奏だったです。練習もいい感じなんでしょうねえ。実は、リハーサル招待が当たっていたのだけれど都合がつかず不参加。行けたら良かったのになあ。


追記;前半のモーツァルトのコンチェルトは、これも『いわゆるモーツァルト』らしい軽さのない、どちらかというとロマンティックに傾いた演奏。ちょっと、ぐすたふくんの求める23番とは異なるものだったので、うーんと思っていたのだが、アンコールのメンデルスゾーン無言歌からの1曲(ヴェネチアの舟唄第2)、その夢見るような甘い音色には魅せられました。色んな個性を持った若いピアニストが次々と現れて、楽しみは尽きないですね。
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